日本橋高島屋で11日、1000万円以上する純金の茶碗が盗まれた。盗難は「大黄金展」の会場で発生。盗まれた茶碗はプラスチックケースに収められていたが、鍵やアラームはなく、警備員も1人だけだった。警視庁は逃走中の犯人の行方を追っている。

純金茶碗を持ち去る男の姿をがカメラに…

東京・中央区の日本橋高島屋で11日、販売価格約1040万円の「純金茶碗」が盗まれる事件が発生した。

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現場となったのは日本橋高島屋の8階で、男が1040万円の茶碗をリュックに入れて、立ち去る姿が防犯カメラに映っていたという。

事件は11日正午過ぎ、店員から寄せられた「1000万円の食器が盗まれた」との110番通報で明らかになった。

現場は、高島屋の8階にある10日から始まった「大黄金展」の会場。約1000点以上ある金の工芸品を展示・販売をしている。

盗まれたのは、この会場で約1040万円で販売されていた「純金製24Kの抹茶茶碗」。

警視庁によると、正午ごろ店員が、純金茶碗(約1040万円)がないことに気づき、防犯カメラの映像を確認。すると午前11時40分頃、20代〜30代くらいの男が、持っていたリュックに茶碗を入れて持ち去る様子が映っていたという。

逃げた男はメガネをかけていて、服装はグレーのトレーナーに黒っぽいズボン。リュックはグレーのアディダスだったという。

盗まれた「純金茶碗」は当時、プラスチック製のケースがかぶせられていたが、鍵やアラームは設置されていなかったという。

過去には“383万円”の純金製花立ても被害に

このケースの中には、一回り小さい商品が置いてあったが、そちらには被害はなかったという。

さらに当時、会場を巡回していた警備員が1人だったことも新たに分かった。

現場となった高島屋の利用客からは「え!?盗まれちゃったんですか?」と驚きの声があがり、大黄金展を見た人は「お皿とかおちょことかはアクリル板みたいな物で囲まれていて、(アクリル板は)持ち上げることも可能なのかなと思った。仏壇とかに使う物は、アクリル板もなく置いてあるだけで…」と話した。

大黄金展での窃盗事件は、2023年に長野県の東急百貨店でも起きていた。この時は383万円の「純金製花立て」が盗まれたが、その後、窃盗の疑いで84歳男が逮捕されている。

11日に事件が起きた日本橋高島屋の大黄金展は、現在も開催中。警視庁は逃げた男の行方を追っている。

「SGC」のホームページに記載された大黄金展の展示品
「SGC」のホームページに記載された大黄金展の展示品

防犯カメラなどの監視体制は、当時どうなっていたのだろうか。

取材によると、店内には複数の防犯カメラがあり、盗まれた純金の茶碗の近くにも、複数の防犯カメラがあったという。

防犯カメラには、「作動中」の貼り紙もあり、現在はスタッフも多くいるという。商品は、20〜30mほどの区画の中に、1000点以上のものが陳列されており、かなり密集した状況だ。

テーブルの上に商品が置かれ、ほとんどの商品にケースがかけられていた。また、テーブルまでの間にベルト状の仕切りがあり、手を伸ばさないとケースは持ち上げられないようになっていた。警視庁は、捜査を続けている。
(「イット!」 4月11日放送より)

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