沖縄・糸満市で撮影されたカーチェイス動画が2本、Xに投稿され、パトカーからの逃走劇を楽しむかのような会話が記録されていた。映像には、信号無視などの危険運転を繰り返し、警察を振り切ろうとする様子が映っていて、警察は運転手の特定を進めている。

45秒の動画には「こいつらジャマ過ぎる」という声

9日までX(旧ツイッター)に投稿されていたのは、パトカーとのカーチェイスの様子を撮影した45秒と1分58秒の動画2本。

(SNSより)
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動画が撮影されたのは、沖縄・糸満市を走る県道だ。

45秒の動画には、アクセルを吹かしながら、道路の真ん中で一回転した場面から始まる。

「えーそんなことする?」「そして(パトカーと)カーチェイスになる」という声が聞こえると、対向車線を走るパトカーが、赤色灯をつけながら車の横を通り過ぎる。

「絶対こっちに来るやつさー(パトカーが)Uターンするぜ、Uターンするぜ。その前に逃げれ」車内で交わされていたのはパトカーとのカーチェイスを楽しむかのような会話だった。

その後も、「こいつらジャマ過ぎる」という声と共に危険な運転は続き、パトカーの追跡から逃れるため、前方を走る車の間を縫うように走り抜けて行く。

すると車内の人物は「ヒャハハハ、ヤバ過ぎだ」と声を上げた。

1分58秒の動画にはカーチェイスの続きが…

さらに、もう1本の1分58秒の動画には、カーチェイスの続きとみられる、危険な暴走行為が記録されていた。

「来てる、来てる、来てる。ヤバい、ヤバい。(パトカーが)真後ろにいる、真後ろにいる」

(SNSより)
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その時、聞こえてきたのはパトカーのサイレンだった。

追跡してくるパトカーを振り切ろうと、車はUターンさせながら「はい~、カーチェイスやっし(だね)ー」とつぶやく声が聞こえる。

(SNSより)
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「捕まってたまるか」と言わんばかりに、一気に加速し、逃走を図ろうとした、その時だ。何かに乗り上げたのか、車が激しく上下に揺れた。

「最悪でしかない」「ウソでしょう」と驚いたような声が聞こえてくるが、車はさらにスピードを上げ、逃走を図ろうとする。

車内の人物は、何としてもパトカーを、振り切るつもりのようだ。

運転手が「市街地で(パトカー)まくよ」と、もう一人の人物に伝えた、まさにこのとき、通り沿いにある建物に設置された防犯カメラには、カーチェイスの様子が残されていた。

防犯カメラに残されたカーチェイスの様子
防犯カメラに残されたカーチェイスの様子

防犯カメラには、画面右から猛スピードで、走り去る車の後を、パトカーが追いかける様子が映っている。

この直後、車内で交わされていたのは、こんなやりとりだ。
「もう少し頑張らんとヤバいな」「心臓止まるよ」

やがて、赤信号の交差点に差しかかったその時、聞こえてきたのは驚きの言葉だった。
「車、来ないように」と言うと、「大丈夫や」という会話。

「次も微妙やな。行ける行ける行ける」と言うと、「任せとけ」と言いながら、赤信号の交差点に進入し、危険な信号無視を繰り返した。

(SNSより)
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他の車を巻き込みかねない危険な運転行為だが、車内の人物は「巡査(警察)はまだ来てるやっさー」とひたすら逃げ続ける。

その後、車は県道を赤信号で左折。

「結構(パトカーとの)差開いたもんね。そのまま逃げよう。大丈夫、行ける行ける。(パトカーとの)差開いてきている。だけどマジで…」

この会話を最後に動画は終わった。

地元住民「夜中に、工業団地の方でドリフトをやっている」

警察の対応を、あざ笑うかのようなカーチェイス動画。こうした逃走劇は、よくあることなのだろうか。

地元住民は「パトカーで警戒に当たっているのは見たことないね。ここでバーッと回って、また向こう行って、暴走族かな。若い人たちは発散しているのかね。どうか知らんけど」と話している。

また別の住民は「夜中に、工業団地の方でドリフトをやっている。通報を受けてパトカーが現場に着くころには、みんな散り散りになって逃げています」と証言する。

(SNSより)
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カーチェイスが始まる前の、45秒の動画の冒頭には、道路の真ん中で、車を一回転させるドリフト場面が映っていた。

現在、動画は削除されているが、警察は暴走動画を把握していて、運転手の特定を急いでいる。
(「イット!」 4月11日放送より)

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