秋田市外旭川地区のまちづくり事業を巡り、穂積市長は9日、事業パートナーであるイオンタウンの社長と面会した。市は、観光・集客施設の内容を見直し、協議を重ねる方針。一方で、新スタジアムについては「Jリーグ側から厳しい指摘を受けた」とした上で、観光・集客施設の整備と切り離し、新スタジアムを先に整備する可能性を示した。

 秋田市は外旭川地区に、卸売市場と新スタジアム、観光・集客施設を一体で整備する計画を進めている。開発予定地の大部分が農地のため、市は規制緩和に向けて地域未来投資促進法を活用する方針だが、それには県と共同で「地域未来基本計画」を作成し、国に申請する必要がある。

 秋田市は当初、3月中の申請を目指していたが、県の同意が得られず断念した。

 こうしたことから穂積市長は9日、事業パートナーである千葉市のイオンタウンを訪れ、加藤久誠社長と面会した。

 面会では、3月中に県の同意が得られなかったことを報告し、今後の対応について協議したという。

 秋田市・穂積市長:
「イオンタウンとしては引き続き、モデル地区での観光・集客施設内容の見直しを含め、官民連携によるまちづくりに取り組んでいきたいとの意向」

 穂積市長は11日の定例記者会見で、3月に策定した「まちづくり基本計画」を見直し、イオンタウンと協議を重ねる考えを示した。踏み込んだ協議はしなかったものの、現在の計画の大枠は変更せず、より具体的なものに見直す方針だという。

 一方で、ブラウブリッツ秋田が2月に示した新スタジアムの整備計画では、年間の維持管理費が3億円なのに対し、事業収入が1億3000万円と赤字経営になることが記されている。

 これについて4月3日、Jリーグの担当者から「去年6月に意向表明書を示した内容から後退している」などと厳しい指摘を受けたという。
 
 穂積市長は、新スタジアムについて、赤字を穴埋めする手法を考えるとした上で、「一体的なものを理想としているJリーグなので、新スタジアムを先に整備していかなければいけないことが、そのうち整理されてくるだろう」と述べた。そして「ブラウブリッツのクラブライセンス取得を優先する」として、観光・集客施設の整備と切り離し、新スタジアムを先に整備する可能性を示した。

 ライセンスの申請期限は6月。

秋田テレビ
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