バリケードのように並んだ車。
盗難被害が相次いでいるビッグモーターで、店側が独自の防犯対策に乗り出している実態がFNNの取材で明らかになった。

車の窃盗被害が相次いでいるのは、保険金の不正請求などが問題となったビッグモーター。

「イット!」は、ビッグモーターの元店長を取材。
独自の防犯対策だというバリケード封鎖の実態が明らかになった。

ビッグモーターの元店長「結構頑丈に封鎖する。(車を)盗まれたら一発降格。ワンストライクアウトと言われて、(店長は)みんな戦々恐々」

取材班が向かったのは、2日に盗難被害に遭った埼玉・坂戸市にあるビッグモーターの店舗。

展示スペースにある鉄製の車止めが、工具のようなもので切断されている。
この店舗では、中古車10台が盗まれた。

ビッグモーターでは、盗難被害は2024年に入り、群馬県や埼玉、山梨、長野で確認。
これまでも、あわせて29台が盗まれている。

なぜ、ビッグモーターが狙われるのか。
元店長に話を聞くことができた。

ビッグモーターの元店長「店長たちのLINEでは『どこで何が盗まれた』とかよく流れていた」

元店長によると、全国の店舗で約1年半前から、多い時で週に2回盗難が発生していたという。

こうした被害を防ぐため、店長たちに徹底させた防犯対策が「バリケード封鎖」だった。

窃盗犯の侵入を防ぐように止められた車。
車と車の隙間は、わずか数十cmほどの“ビタ止め”だ。

店長らは本部からの指示で、閉店後に出入り口にバリケードを作るように縦列駐車を行っているという。

さらに、LINEで証拠写真付きの報告をさせる徹底ぶりだった。

しかし、このバリケード封鎖も破られてしまうことがあるという。

ビッグモーターの元店長「隙間が空いていて、その隙間から(車を)パクられて、それで一発降格。窃盗グループからしたら『楽だな、ビッグモーター』『やりたい放題』みたいな」