不適切発言などをめぐり職を辞する意向を表明している静岡県の川勝知事は、4月10日に退職届を出す予定です。
いよいよ次の知事を選ぶ選挙戦に突入していくことになりますが、8代目となる次の知事はどのような人になるのか…選ぶのは私たち静岡県民です。
県民が選んだ知事は7人
川勝知事は4月10日に退職届を提出する予定となっています。
知事の退職に伴う選挙についてですが、すでに出馬を表明している大村慎一 元副知事と、前向きと伝えられている鈴木康友 元浜松市長の2人についてプロフィールを見てみましょう。
大村慎一 元副知事(60)
・静岡市生まれ・元総務官僚
・2010年1月~2011年12月:静岡県副知事
・県中部の経済界などが支援
鈴木康友 元浜松市長(66)
・浜松市生まれ・元衆議院議員(2期)
・前浜松市長(4期・16年)
※2021年の知事選で擁立論浮上し準備していたものの断念
・県西部の経済界などが支援
これまで静岡県では7人の知事がかじ取り役を担っています。
私たちが暮らす静岡県。トップを務める知事はかつて国から任命されていました。
その後、1947年に地方自治法が施行され選挙が始まります。
住民による投票で選ばれた初めての知事は小林武治(こばやし・たけじ)氏でした。
そして次に県のかじ取り役を担ったのが斎藤寿夫(さいとう・としお)氏です。
その後 現在に至るまで、4人が知事を務めてきました。
竹山祐太郎(たけやま・ゆうたろう)氏。
山本敬三郎(やまもとけいざぶろう)氏:
権限の行使にあたっては常に謙虚でなければならないと考えている。初心忘るべからず
、その気持ちを今後も続けていきたい
斉藤滋与史(さいとう・しげよし)氏:
地元だけでなく静岡県、日本の国の宝 可能性のある宝だと思って十分に意を尽くし、民意を問いながら民主主義に則り一番いい方法で開発でなく資源を生かす
石川嘉延(いしかわ・よしのぶ)氏:
住民の方々に耳を傾けて、地方自治の基礎である市町村を重視した県政、市町村と手を携えた県政を運営する
現在の川勝平太(かわかつ・へいた)氏は7人目となります。
都道府県のトップである知事。県を統括し、住民の期待を一身に背負うリーダーでもあります。
御前崎市の浜岡原発の設置に、静岡空港の建設、ラグビーワールドカップなど大型イベントの誘致、富士山の世界遺産登録など静岡県の歴史に残る出来事のいずれにも、その中心には「知事」がいました。
1947年の小林知事に始まってこれまで7人の静岡県知事が誕生しています。
そして、8代目の知事は果たしてどのような人物が選ばれるのか…私たちの判断に委ねられています。
知事の権限や仕事は?
ところで県知事はどのような権限を持ち、どのような仕事をしているのか整理します。
言うまでもなく知事は都道府県の政治のトップで、住民から直接選挙によって選ばれます。
政策を決めたり、お金の使い道(県予算:1兆円)を考えたりすることができるので、知事の方針で静岡県が変わっていくとも言えます。
また、静岡県庁の職員は6000人あまりいますが、知事の方針で職員たちは仕事をしていくことになります。
ちなみに静岡県知事の給料は月 約130万円、このほかにボーナスが2023年度は570万円あまりとなっています。
そうした知事の主な仕事は次のようなものが挙げられます。
「予算案や条例案の作成」「地域の商・工・農業活性化」「都道府県の顔として地域のPR」「災害時や緊急時の対応」「政府との折衝」「公共施設の設置や廃止」などです。
様々な権限がある知事ですが、だからと言って独裁者のようにふるまうことが許されているわけではありません。
そのブレーキ役が県議会。議会と知事は「車の両輪」とも言われていて、対等な立場として議会は知事不信任の議決を出すことができ、知事は議会を解散できるようになっています。
ですから、知事と議会の行き過ぎた対立関係や足の引っ張り合いは行政の停滞を招くことになってしまいます。
-川勝知事の次の知事としてはどんな人が適任だと思います?
総務省地域力創造アドバイザー
西原茂樹 さん(元 牧之原市長):
これから人口減少社会となっていく中で、子育て環境などの整備を大胆に実施できる人がいいですね。議会に政策をわかりやすく説明でき、県民も「あの知事が言うなら仕方ない」というような関係性・信頼関係を築ける人だね
精神科医・木村好珠 さん:
短期間の選挙戦となるのでどれだけアピールできるのか重要になってきますね。本来なら時間をかける方が良い気もしますが、空白期間が生じるのは仕事内容からしてダメですね。となるとやはり県民と信頼関係を育める会話のできる知事が良いのでは
8代目知事の選挙戦スタートへ
県知事は通常4年に一度行われる選挙で選ばれます。
また、知事選挙への立候補の条件は「日本国民で満30歳以上であること」のみで、学歴や経歴は問われません。
川勝知事が4月10日に退職届を提出すれば最速で5月9日告示、5月26日投開票というスケジュールになります。