毎日行列ができる人気の惣菜店。なんと店長は83歳。人情あふれるお店に潜入してきました。

 札幌市白石区で40年以上営業しているお弁当屋さん「助六」。


 店長の三浦秀美(みうら ひでみ)さんはなんと83歳。20代の頃から飲食業に携わってきた大ベテランです。

 「適当だと思うでしょ。でも全部ほとんど一緒なんだよ。適当はダメ」(助六 店長 三浦秀美さん)

 午前八時から営業している「助六」はお昼になると行列ができるほどの人気!

 そのわけは圧倒的安さ!


 例えばのり弁当が380円。サンドイッチが300円。おにぎりが一個80円にイナリ寿司が一個50円と激安なんです!

 「平岡から来ました。お店の方の感じも良いし、お値段も安いし、おはぎが大きくてすごくおいしい」(買い物客)

 安さの秘密を聞いてみると…。

 「どんぶり勘定じゃないんだよ。きちと(原価)数えてるんだよ。心配ないからね。じゃないとお店つぶれちゃう」(店長の三浦さん)


 市内のスーパーなどで格安の食材を揃え、毎日 お値打ち価格の商品を用意する。それが商売繁盛のコツだと言います。

 店長秀美さんのこだわりがもう一つ…。

 「味見したの?大丈夫?全部味見したか?」(店長の三浦さん)

 「先に味見しておいたほうがいいよ。おいしくなかったら、よしこさんの愛情が足りないってことだからね。味見した人の責任だからね」(店長の三浦さん)

 一つ一つの商品を味見して責任を持つということ。そして、その責任はなせか番組スタッフにも…。

 「からあげひとつ味見してもらわなくていいですか?」(お店のスタッフ)

 「味見してもらって。ここにいる以上みんなの責任だからね」(店長の三浦さん)

 「パリパリで、味もしみててとてもおいしいです」(番組スタッフ)

 「よし!よかった」(三浦秀美さん)

 値段や味だけではなく秀美店長の人柄もまた、魅力の一つと常連さんは言います。

 「ここのおばあちゃんがいつも優しくて、小さい体でちょこまか動き回るから尊敬しちゃいます。なくてはならない存在だから、おばあちゃんにはいつまでもお店に出ていてほしいです」(常連の客)

 早朝から撮影の準備をしていた番組スタッフに差し入れが。


 「撮影はいいけどさ、朝ごはん食べたほうがいいんでない?おにぎり食べておいで」(三浦秀美さん)

 疲れを見せず働くヒデミ店長ですが50代の頃リウマチを患い足が痛むため、薬を飲みながらお店に立っているそうです。

 「病気だからってそれに負けていたら、絶対自分の負けだからね!痛さに負けてなんぼでも布団で寝ることはできる。痛いのは当たり前。動かなかったらもっと痛くなるよ。だいたい自分の身の回りのことはできる。まだまだ若いからね!」

 たとえ自分の身体がボロボロになろうとも来てくれるお客さんがいる限り、お手頃価格でお腹いっぱいにさせたい。

 それが83歳、秀美店長の思いです。

 「ありがとうございますって。それだけかな…」(三浦秀美さん)

北海道文化放送
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