「東京駅で入手困難」と、旧ツイッター・Xで話題の駅弁。その駅弁が実は新潟で作られているということで人気の理由に迫りました。

【Xの投稿】
「東京駅のえんがわ寿司、絶対に普通だろ…と舐めてたら本当に美味しかった件」

旧ツイッター・Xで話題となり、表示回数900万回を超えていたこちらの投稿。

話題となっていたのは「えんがわ押し寿司」という駅弁です。

販売されているのは、東京駅のJR改札内にある駅弁屋・祭グランスタ東京店。

【駅弁屋・祭 海野光嗣 店長】
「通常、夕方から夜にかけて売り切れるものが午前中にはなくなってしまう状況だった」

今年に入ってから売り上げは3割~4割伸び、この日も多くの人が手に取っていきます。

こちらの店では日本各地から集めた150種類以上の駅弁を販売していますが…

【駅弁屋・祭 海野光嗣 店長】
「伸び率で言うと、ベスト5には入っている」

そんな話題沸騰のえんがわ押し寿司は…

【長谷川珠子アナウンサー】
「何と新潟県の新津駅の目の前に店舗を構える神尾弁当で作られています。創業は明治30年。120年以上続く老舗の駅弁屋さんのようです」

店内に入ると、そこには確かに「えんがわ押し寿司」がありました。

注文してから5分ほどで出来たてがいただけます。ご飯の上に大きなえんがわが8枚のっている、シンプルなえんがわ押し寿司。

【長谷川珠子アナウンサー】
「とても分厚くて、コリコリしていますが、舌の上ですぐにとろけていきます。噛むと中からジュワッと脂があふれて、えんがわとは思えない濃厚さがあります」

この人気ぶりに神尾弁当は…

【神尾商事 神尾弁当部 神尾雅人 社長】
「(売れる)数が増えているのでびっくり。『売り切れで、ないんだけど』という問い合わせも来ていて、うれしい響き」

一体どんな秘密があるのか、厨房に潜入します。

【神尾商事 神尾弁当部 神尾雅人 社長】
「カラスガレイのえんがわが一番脂があっておいしいので使っている」

幅3~4cmの大ぶりのえんがわを使用し、多い日は700食も製造しています。

【長谷川珠子アナウンサー】
「私が知っているえんがわより、遥かに分厚い…」

【神尾商事 神尾弁当部 神尾雅人 社長】
「私がえんがわが好きでよく食べていたが、何で薄いのかな、えんがわは薄いものしかないのかなと思っていた」

そこで分厚いえんがわを探し出し提供することに!こだわりは他にも…

【神尾商事 神尾弁当部 神尾雅人 社長】
「このままだと、まだ生臭さが気になるお客さんもいると思うので」

カットしたえんがわを漬けていたのは甘酢です。

【神尾商事 神尾弁当部 神尾雅人 社長】
「温かいところに出ると脂が出てくる。そうすると食感が変わってしまうので、それを甘酢で締めて閉じ込めている」

時間が経っても、ほどよい脂を楽しめるように計算されています。

お昼時になると、えんがわ押し寿司を求めて地元の人も…

【客】
「脂が乗っていて、食べたことのない弁当。ファン」

神尾弁当は県外からの反応を受け、こうした地元のファンも増やしたいと意気込みます。

【神尾商事 神尾弁当部 神尾雅人 社長】
「えんがわを食べながら花見をしてもらったら最高」

NST新潟総合テレビ
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