兵庫県産のズワイカニを京都府京丹後市の高級ブランド「間人ガニ」と偽って販売した疑いで、水産会社代表ら男二人が逮捕された。

不正競争防止法違反などの疑いで逮捕されたのは、京都府京丹後市「まるなか水産」代表の中井満容疑者(42)と元従業員の山崎一成容疑者(52)だ。

■4年前に地元住民から通報「およそ10年前からやってました」と容疑認める

「まるなか水産」HPより
「まるなか水産」HPより
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中井容疑者らは去年2月、兵庫県産のズワイガニ2杯に京丹後市の高級ブランド「間人ガニ」を証明するタグをつけて、合計5万4500円で販売した疑いなどが持たれている。

警察によると、4年前に地元住民から「タグの付け替えが行われている」と通報があり、事件が発覚したということで、中井容疑者の作業場からは、「間人ガニ」を証明するタグが押収されている。

調べに対し、中井容疑者は「およそ10年前からやってました」と容疑を認めていて、警察はタグの入手ルートや余罪を調べている。

■「間人ガニ」は「幻のカニ」

「間人ガニ」※資料
「間人ガニ」※資料

京丹後市観光公社によると、「間人ガニ」は、京都府の最北端、経ヶ岬の沖合い約20~50㎞を漁場とし、鮮度が抜群で味や品質などすべてにおいて最上級と言われている。「間人ガニ」のカニ漁は、5隻の漁船のみ認められていて、海上で停泊することなく日帰りで漁をしている。

「間人ガニ」※資料
「間人ガニ」※資料

他の産地との差別化を図るため、まず、漁師自らが船上で1匹1匹厳しくチェックをし、「たいざガニ」の文字と船名が刻印された緑のタグを手作業で付けていくという。さらに、身詰まりや大きさ、重さ、キズや色つや、形の良し悪し、成長の度合いなど、約50もの厳しい基準により選別がなされた後、競りにかけられる。

漁獲量が少なく、なかなか手に入らないことから「幻のカニ」とも呼ばれている。

関西テレビ
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