宮崎市の大学で行われていたサッカーの試合中に落雷があり、18人が救急搬送された。このうち高校生とみられる2人が意識不明になっている。

「とにかく今は生徒の無事を祈っています」

宮崎市内にある宮崎産業経営大学。3日午後4時頃、「FOOTBALL CLUB」と書かれた大型のバスが止まっていて、校内には複数の警察官の姿が確認できた。

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3日午後2時40分ごろ、大学内にあるグラウンドで落雷が発生。当時、グラウンドではサッカーの試合が行われていて、消防によると、落雷に巻き込まれた18人が救急搬送され、そのうち高校生とみられる2人が意識不明だという。

近隣住民は当時の状況について、「雨は降っていたけど、雷は鳴ってなかった。一瞬ピカーッと光ってドーンッて音がした。その1回だけでしたね雷は」「雷が鳴り出してから、稲光が落ちた。落ちたときにこの辺りだと思って慌てて帰ってきた。ブレーカーも落ちていた」と振り返る。

落雷が起きた直後に現場に駆け付けた関係者によると、3日はグラウンドで宮崎市の鵬翔高校と熊本県内の高校のチームが試合をしていたという。

雷が落ちたのはコートの外で、熊本県内の高校のベンチ近くに落ちたと見られるという。

熊本県内の高校の選手たちは、3日夕方には地元に帰ってくる予定だった。取材対応にあたった教頭は「とにかく今は生徒の無事を祈っています」と言葉を絞り出した。

日本サッカー協会の落雷事故防止対策の指針では…

宮崎市では2日夕方から雷注意報が継続して発表されていて、大気の状態が非常に不安定になっていた。2日午後4時頃に発表された雷注意報は、3日夕方時点も継続している。

なぜ今回、雷注意報が発表されている中でサッカーの試合が行われていたのか。

日本サッカー協会の落雷事故防止対策の指針では、「活動中に落雷の予兆があった場合は、速やかに活動を中止し、危険性がなくなると判断されるまで安全な場所に避難するなど、選手の安全確保を最優先事項として常に留意する」とある。

今回はどういった判断があったのかという点も今後の焦点になってくるが、救急搬送された18人の容体が心配される。
(「イット!」 4月3日放送より)

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