静岡県の川勝平太知事から事前に辞任の意向を伝えられていた立憲民主党の渡辺周衆院議員は3日、国会内で記者団に対し、後継の知事を打診されていたことを明かした。
川勝知事は2日夜、静岡県庁で記者団に対し、「6月の議会をもって職を辞そうと思っている」と述べた。
これに先立ち、川勝知事は、県庁の新入職員の入庁式で「毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的にみなさんは頭脳・知性の高い方。だから、それを磨く必要がある」と発言し、批判が出ていた。
渡辺議員は記者団に対し、川勝知事が辞意を表明する前の2日午後5時半頃に電話を受け、リニア新幹線の2027年の開業が断念されたことから、「自分の責任は果たしたので、近く職を辞す」と、直接辞意を伝えられたとした。
そして、次の知事選への出馬について、「『私のあと、やってくれ』というような直接的ではないが、今後の話について含みの形で言われた。『正直、突然言われても困る。何ともお答えしようがない』と答えた」と述べた。
渡辺議員は記者団に対し、出馬の可能性について、「今、国政でやるべきことが目の前にいくつかある。目の前のことに誠心誠意まい進していくことを今は考えている」と述べ、明言を避けた。
また、川勝知事の最近の言動について、「当初の川勝さんから、ちょっと変わってしまった」としたうえで、「最近、違和感を正直感じる。どうしてああいうことを言うようになったのか」と述べた。
一方、リニアの建設工事については、「ここまで来た以上は、止めるというのはありえない話だ」と強調した。