ケンタッキーフライドチキン（KFC）によると、1985年に阪神タイガースが優勝した際、熱狂の最中、道頓堀川に投げ込まれ姿を消し、2009年に奇跡の生還を果たした「カーネル人形」が、廃棄された。
■「バースに似ている」投げ落とされた後、タイガースが低迷「カーネル・サンダースの呪い」
このカーネル人形は、道頓堀店（現在は閉店）に設置されていたが、1985年の阪神優勝に貢献した「バース選手に似ている」という理由でファンに胴上げされ、道頓堀川に投げ落とされた。
その後、タイガースが低迷したため、ファンの間では、「カーネル・サンダースの呪い」と噂されていた。
そして24年後の2009年に奇跡の生還を果たした際、「おかえり!カーネル」と命名され、また長い年月を経ても変わらぬ笑顔で現れたことから“幸運の象徴”とも呼ばれるように。
長年道頓堀川の底で眠っていたため、損傷が激しかったものの、各イベント会場やKFC阪神甲子園店での展示などで広く公開され、それ以降は大阪市のKFC関西オフィスの受付にて大切に保管された。
■道頓堀川から奇跡の生還も 老朽化が進み保管困難に
実に15年もの間、広告塔として絶えず笑顔で時の流れを見守り、去年には、再び阪神の日本一も見届けた「おかえり！カーネル」だが、老朽化が進みこれ以上の保管が因難になったことから、3月8日に大阪市の住吉大社で人形納めを実施したという。
お供え物には、御神酒に加え、「オリジナルチキン」も奉納された。
KFCは「奇跡の生還から15年、ブランド価値向上に資献してくれた『おかえり！カーネル』と、親しみ愛してくださったファンの皆さまに感謝申し上げます。KFCでは創業者カーネル・サンダースから受け継ぎ、『おかえり!カーネル』が示してくれた“誰にも真似できない”おいしさ”や”おもてなしの精神”にこだわり、引き続き、お客さまの体験価値の向上に努めてまいります」とコメントしている。
