沖縄の宝が80年近くの時を経てアメリカから戻りました。沖縄戦の混乱で国外へ流出していた琉球国王の姿を描いた2枚の肖像画、「御後絵」です。去年までにアメリカ国内で発見され、現存が確認されたのは初めてです。

14日、県立美術館に運び込まれたのは、沖縄戦の混乱で国外に持ち出されたとされる22点の文化財です。

これらは、県教育委員会がアメリカ連邦捜査局FBIの盗難美術品ファイルに登録していたことをきっかけに去年、アメリカ国内で発見されました。

詳細な鑑定はこれからですが、この中には琉球王国の国王第十三代尚敬王と、第十八代尚育王の肖像画である色鮮やかな「御後絵」が含まれています。

御後絵を巡っては、沖縄戦の混乱で失われたとされ、戦前、沖縄の文化を研究していた鎌倉芳太郎が撮影したモノクロ写真でしかその存在を知ることはできませんでした。

玉城知事:
「琉球王国時代を肌で感じることができるこの沖縄の宝が戻ってきたことは、県民にとっても大きな喜びであると思います」

琉球王国を代表する貴重な文化財が返還されたことについて玉城知事は、国や県指定の文化財に登録手続きを行い広く公表していきたいと述べました。

沖縄テレビ
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