SNSがきっかけで子どもが犯罪に巻き込まれた事案のうち、性被害など重要事件の被害が大幅に増加したことがわかった。特に、SNSを元に事件の被害にあった小学生の数は10年前の5倍近くに上った。
警察庁によると、2023年の1年間にSNSがきっかけとなって事件に巻き込まれた18歳未満の子どもは1665人で、中高生が8割以上を占めた。
一方で、被害にあった小学生が大幅に増加して139人に上り、10年前に比べて5倍以上となった。
被害を受けた小学生は、8歳から12歳までで、高学年になるにつれて増加傾向にある。最も多かった犯罪は児童ポルノで、続いて不同意性交等、不同意わいせつと、性被害が目立った。
また、小学生が容疑者と知り合ったSNSのうち、18%がオンラインゲームだった。
警察庁は、小学生へのスマートフォンの普及が影響しているとみて、注意を呼びかけている。
また、少年による刑法犯の検挙人数は1万8949人と2年連続で増加し、コロナ禍前の水準に戻った。
特にバイクや自転車の盗難など街頭での犯罪が多く、社会活動の活発化が背景にあるとみられる。
また、大麻事件で摘発された少年は1222人で前の年から34%増えて過去最多となった。
30歳以下の若年層では、特に16歳から20歳までの検挙が多く、警察庁は高校一年生をターゲットに啓発活動を強化する方針だ。