2023年、岐阜市の陸上自衛隊の射撃場で隊員3人が死傷した銃撃事件で、岐阜地検は19歳の元自衛隊員の男を強盗殺人などの罪で起訴し、実名を公表しました。

 起訴されたのは、元自衛隊員で無職の渡辺直杜被告(19)です。

 起訴状によりますと、渡辺被告は2023年6月、岐阜市にある陸上自衛隊の射撃場で、訓練中に弾薬を奪う目的で自動小銃を発砲し、三等陸曹の八代航佑さん(当時25)ら2人を殺害。隊員1人に大ケガをさせた強盗殺人などの罪に問われています。

 渡辺被告は犯行時18歳の特定少年で、実名を公表した理由について岐阜地検は、「事案の重大性や、地域社会に与えた深刻な影響など、諸事情を考慮した」と説明しています。認否は明らかにしていません。

 渡辺被告の父親は取材に対し、「未だに信じられない。(息子は)海外派遣もあるかもしれないと英語の勉強を頑張っていて、自衛隊について不満は口にしていなかった。被害者に対し、申し訳ないと心から思う。それだけになぜ息子が事件を起こすに至ったのか、亡くなった方々のためにも真相が知りたい」とコメントしています。

 東海テレビでは、起訴された特定少年について、個別の事件ごとに実名か匿名かを判断しています。今回の事件では2人の命が失われた結果の重大性や、社会的影響などを総合的に検討した結果、実名で報道することにしました。

東海テレビ
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