岸田首相は26日午後の衆院予算委員会で、自民党の派閥の政治資金事件を受けて、ネットの一部で「#確定申告ボイコット」というハッシュタグを付けた投稿が飛び交っていることについて認識を問われ、「確定申告ボイコットというハッシュタグが付けられた投稿が多く見られることは私も承知している。こうした事態を受けて改めて国民の皆さんの厳しい目を強く感じている。国民の信頼回復に向けて強い覚悟を持って臨まなければならないと感じている」と述べた。
立憲民主党の城井議員は「今回、税金を納めるべき裏金があるのではないかと国民は疑っている。実際に今回の自民党派閥のいわゆる裏金は、雑所得として課税対象となる可能性がある。今回の裏金は、脱税していないか」と迫った。
岸田首相は「政治資金については、それが政治家の関連政治団体、政治家個人のいずれに帰属するかによって課税関係が異なる」と指摘した上で、「政治資金について法令等に則り、適切に取り扱われることが必要であると認識をしている」と述べるにとどめた。
さらに城井氏は、鈴木財務大臣が前週の質疑で「政治活動に使わなかった残額を個人の所得として納税を行うかは、政治責任を果たすという観点で議員が判断すべきだ」と答弁したことに疑問を呈し、改めて見解を質した。
これについて鈴木財務相は「納税するか否かは議員の判断だということは言っていない。政治が国民の信頼のもとで成り立っていることを鑑みれば、政治責任を果たすという意味で、自ら課税関係をしっかりと確認し、法令等に則った判断をすることで疑義を晴らしていただきたいという考えで申し上げた」と釈明した。岸田首相も鈴木財務相の見解について「当然、政府としての考え方だ」と述べた。