海上自衛隊トップの酒井良海上幕僚長は、20日の記者会見で、海上自衛隊練習艦隊の司令官らが昨年5月、靖国神社を集団で参拝していたと明らかにした。
練習艦隊の165人を対象に、東京・九段下周辺の史跡などの研修が実施された際、その多くが休憩中に制服姿で靖国神社を参拝したという。
研修前に希望者の確認は取ったとしている。
また、玉串料について、酒井海幕長は、記者会見で、「自由意思に基づいて個人からまとめて納めたと認識をしている」と述べた。
靖国神社をめぐっては、今年1月、陸上自衛隊の幹部らが集団参拝し、防衛省は、組織的な部隊参拝を禁じた内部通達に違反する可能性があるとして調査を実施した。そして、違反はなかったと結論づける一方、公用車の使用は不適切だったとして、陸上幕僚副長らを処分している。
酒井海幕長は、「海上自衛隊としては、あくまでも私的な自由意思に基づいて参拝したと思っている。問題視することもなく、調査する方針もない」と述べた。