“バイオ界の風雲児”として名の知れた男が、離婚届を”偽造”して、有印私文書偽造などの疑いで逮捕された。バイオベンチャーの社長だった容疑者は、今春、県立高校校長に就任予定だった。

離婚成立直後に結婚した女と共謀か

8日朝、警視庁麹町署に入ったマフラー姿の男、遊佐精一容疑者(53)。

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異色の経歴を持つ“バイオ界の風雲児”として名の知れた存在だった。

<茨城県教育委員会HPに寄せた自己紹介コメント>
分子生物学・生化学・細胞生物学・発生工学・免疫学に関して、日本で6年、アメリカで5年、スイスで4年間研究を行っていました。

“知識”と“経験”を活かし、バイオベンチャーの社長から公立高校の校長へと華麗な転身を遂げる予定だった容疑者は、離婚届に偽の署名を記入した有印私文書偽造などの疑いで逮捕された。

関係者によると、2022年1月、当時の妻・Aさん(50代)に離婚を切り出したという遊佐容疑者。Aさんは拒否したものの、遊佐容疑者はその4日後に離婚届を提出したという。

その離婚届にあった「妻の署名欄」、そして「証人の署名欄」には、Aさんに無断で記入がされていた。

この時、偽造を共謀したとされる女(33)は遊佐容疑者の当時の交際相手で、その後正式に離婚が成立した直後に、遊佐容疑者と結婚していた。

今春から校長に就任予定だった

国内外で生物学や免疫学を研究したのち、医療ベンチャー企業「テラ」で社長を務めた遊佐容疑者。その後、茨城県に採用され、2023年に開校したばかりの県立高校の校長に、この春から就任することが大きな話題となっていた。

<茨城県教育委員会HPに寄せた自己紹介コメント>
「私のアカデミックなバックグラウンドが学生の研究の手助けに、またマネジメントのそれが学校経営の手助けになればと考えています」

教育界に新風を巻き込むはずが、私生活を巡る事件の容疑者へと転落。校長に就任する予定だった高校の生徒はこう残念がる。

遊佐容疑者が勤務する学校の生徒:
噂程度で(次期)校長先生がなんかやっちゃったらしいよ程度に(聞いた)。ちょっとショックというか…。

遊佐容疑者は、これまでの任意の調べに容疑を認めているという。
(「イット!」2月8日放送分より)