昨年12月30日午前7時頃、大阪府岸和田市で近くに住む大久保春江さん(82)と、一緒に歩いていた50歳の息子が暴走してきた車にはねられ、春江さんは死亡。息子も重傷を負いました。
この記事の画像(9枚)車を運転していたのは会社員の岩井拓弥容疑者(30)。事故後、入院して治療を受けていましたが、16日に退院し逮捕されました。
事故直後に撮影された写真には、白いパーカーを着た岩井容疑者の上半身がフロントガラスを突き破り倒れている姿が…かなりのスピードで衝突したことが分かります。
警察によると、岩井容疑者は事故を起こす前、約10時間にわたって飲酒していたといいます。
「腹が立つ」目が不自由な次男につきそい…親族怒り
亡くなった大久保さんの長男:
10時間ぐらい飲んでいるとか。なんかそんなの聞いたら、なんでやっていう気持ちにはなります…。どういう神経で飲んでたんかなって。
一人で飲むっていうことは考えられへんから。誰か止める人っていうか。おれへんかったんかなって…。飲んでたらね、事故起こしてというか、起こすようなもんやなと思いますよ。腹が立つ、腹が立ちます…。
「めざまし8」の取材に対し“怒り”を口にするのは、亡くなった大久保春江さんの長男。春江さんは目が不自由な白杖の次男に付き添っていたところ、事故にあったといいます。
亡くなった大久保さんの長男:
やっぱり目が見えてない分、やっぱりできることって限られている。その限られている中で、マラソンやったらって、母親が一緒に近くの公園にまで付き添うっていう形で行ってました。
約10年前に出会ったマラソンに打ち込んでいたという次男。朝、母親と一緒に近くの公園に走りに行こうとしたところ、岩井容疑者の車にひかれたのです。
亡くなった大久保さんの長男:
(マラソンは)夏やったら午前4時ぐらいから、冬でも6時ぐらいからかな。30日は休みっていうのもあって、若干行くのが遅かったかもしれないですね。その事故で巻き込まれたっていう…。
警察の調べに対し、岩井容疑者は「覚えていない」と容疑を否認しています。
長時間の飲酒の上の事故
10時間も飲酒をした上で車を運転し、死亡事故を起こした岩井容疑者。どのような罪に問われる可能性があるのでしょうか?
交通事故に詳しい高山俊吉弁護士は、飲酒をした時間ではなく、事故当時、岩井容疑者の体がどのような状態だったかが重要だといいます。
交通事故に詳しい 高山俊吉弁護士:
危険運転致死傷罪の成立の可能性はあるなと私は思います。アルコールの量と、このドライバーが酒にどのくらい耐える力を持っているのかということを踏まえた上で、この運転行動を取ったということは尋常ではない。程度が強いということになってくると、責任は重く問われる。
(めざまし8 1月18日放送)