チャリティー番組「24時間テレビ」に寄せられた寄付金が、日本テレビ系列局の元幹部によって着服されていたことがわかりました。

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寄付金を着服していたのは、日本海テレビで経理などを担当していた、田村昌宏元経営戦略局長(53)です。

日本海テレビ 田口晃也会長:
弊社の売上金など、計1118万円余りを着服していたことが判明いたしました。このうち264万円余りが、チャリティー番組「24時間テレビ」に寄せられた寄付金であります。24時間テレビへの寄付金という、皆さまの善意を着服したことは、この上なく悪質、言語道断な行為だと思います。本当に申し訳ございません。11月27日付で、懲戒解雇処分とし、本日28日、鳥取警察署に被害を届け出ました。

2014年から始まったという寄付金の着服は、コロナ禍で寄付金が少なかった、2021年と2022年以外は、毎年30万から50万ほどに上っています。

今回の不正が発覚したきっかけは「税務調査の連絡」。元局長は、税務調査によって着服がばれることを恐れ、自ら会社に申告してきたといいます。

着服した1100万円余りの金は、飲食代や、ギャンブルに使ったとみられています。

怒りと残念と悔しさ…寄付者語る

「めざまし8」の取材に対して、怒りと悔しさをにじませたのは、毎年募金を続けてきた鳥取市に住む男性です。

14年前から寄付を続けてきた男性:
十何年、だまされたようなものですからね。簡単に言えば。
そういう立場を利用して、飲み食いとか。これだけ、ちょっと誤魔化して自分で着服して、分からなかったらいいっていうような感じ。それはちょっとやっぱり許せないですよね。

鳥取市に住む男性は、14年前から毎年、日本海テレビの本社に赴き寄付をしてきたといいます。

14年前から寄付を続けてきた男性:
私も弟が…障害者が居るもんですから。その分と、ちょっと照らし合わせて、ちょっと思いっきり切ないというか、もう残念で…残念でというか。
24時間テレビは感動もありますし、涙も流したりとか、頑張れよという意識もあるんですけども、そういうのが全部なんか踏みにじられたというか、裏ではそういうことをしているのかなみたいな感じで、やっぱり切ないっていうかね、悔しい思いが今すごい沸々としてきますね。自分の色々な欲望とかっていうことに全部使っているわけですから、怒りと残念と悔しさと…ありますね。

今回の件を受け、日本海テレビの田口会長は辞任。西嶌社長は3カ月分の給与を返上するということです。また、日本海テレビは、「被害者は寄付を寄せた人だ」として、刑事告発も検討しています。
(「めざまし8」11月8日放送より)