28日午後、日本テレビ系列の日本海テレビが、急きょ開いた緊急会見。

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元幹部社員が、日本テレビの顔とも言える「24時間テレビ」に寄せられた寄付金などを、着服していたと謝罪したのだ。

日本海テレビ 田口晃也代表取締役会長
日本海テレビ 田口晃也代表取締役会長

代表取締役会長 田口晃也氏:
24時間テレビへの寄付金という皆さまの善意を着服したことは、この上なく悪質、言語道断な行為だと思います。本当に申し訳ございません

着服をしていたのは、日本海テレビで経理などを担当していた、田村昌宏元経営戦略局長(53)。

田村元局長は、24時間テレビに寄せられた約264万円の寄付金と、会社の売上金約853万円のあわせて1118万円を着服したとして、懲戒解雇処分になっている。

着服は約10年前から

田村元局長は、どのようにして寄付金などを着服していたのだろうか。

そもそも24時間テレビの寄付金は募金終了後、金融機関へ運ぶまでのあいだ、本社で保管するという。その間を狙って、田村元局長は周囲の目を盗んで一部を持ち出し、自分の銀行口座に入金していたという。
着服は、田村元局長が経理部幹部だった約10年前から行われていた。

日本海テレビ 西嶌一泰代表取締役社長
日本海テレビ 西嶌一泰代表取締役社長

代表取締役社長 西嶌一泰氏:
経理部の幹部という立場を悪用したものと考えて差し支えない

会長は辞任・社長は3カ月分の給与返上を発表

若狭弁護士は、今回の着服について極めて悪質だと話す。

若狭勝弁護士
若狭勝弁護士

若狭勝弁護士:
善意でのお金を逆に裏切る、著しく多くの人の純粋な善意をことごとく踏みにじるということですから、悪質な部類と評価されるのは間違いないと思います。弁償を一切しないということになると、懲役2年から3年の実刑というのは一番考えられる

この件を受け、日本海テレビ会長の田口氏は辞任し、西嶌社長は3カ月分の給与を返上するという。また日本海テレビは、24時間テレビへの寄付金への着服の被害者は寄付を寄せた人だとして、刑事告発も検討しているという。

日本テレビは、24時間テレビの寄付金着服についてコメントを発表。

「寄付金の着服は断じて許されることではなく 今回の事案は誠に遺憾です」

しかし、系列局の金の問題は、これだけではなかった。

同じく日本テレビ系列の読売テレビでも、社員が約1380万円を番組制作会社を通じて、不正請求していたことが明らかになった。
(「イット!」11月28日放送より)

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