警察関係者が大きな荷物を持ち向かったのは、埼玉県熊谷市の職業不詳・安栖達也容疑者(28)の自宅。

安栖達也容疑者の自宅の捜索の様子
安栖達也容疑者の自宅の捜索の様子
この記事の画像(5枚)

10月19日、栃木県上三川町の路上で、千葉県に住む高校1年生の女子生徒の遺体がレンタカーの後部座席で見つかり、運転していた安栖達也容疑者が現行犯逮捕された事件。

レンタカーの後部座席から千葉県に住む高校1年生の遺体が見つかった
レンタカーの後部座席から千葉県に住む高校1年生の遺体が見つかった

同級生が亡くなった女子高校生と最後に会ったのは、10月の初めだった。

同級生は「その時は普通に高校の話をしたり、クラスメートの話をしたりって感じです」と当時の様子について話した。

2人の自宅は直線距離で約70km

なぜ女子高校生は事件に巻き込まれたのか…。そこには、いくつかの謎がある。

女子高校生の自宅は千葉県柏市。安栖容疑者の自宅は埼玉県熊谷市と、直線で約70km離れている。さらに、2人の年齢差は13歳。どこで接点を持ったのだろうか。

23日、捜査関係者への取材で、2人はSNSを通じて知り合った可能性があることが新たにわかった。レンタカーの車内からは複数のスマートフォンが見つかり、1台は女子高校生のものだった。

元埼玉県警捜査1課の佐々木成三氏は、「犯罪者もSNSを使ってターゲットを探している。犯罪者は、自分は犯罪者だと言って近寄ってくることはしない。人の見極め方の経験が少ない未成年は、SNSだけで人を信用するというのはかなり危険じゃないかと」と分析する。

体にひっかかれたような傷 もみ合ったか

安栖容疑者は8年前、未成年者誘拐と強制わいせつの罪で起訴されている。

女子高校生の遺体があった車内の後部座席に、黒のスーツケースがあったことについて、佐々木氏は「例えばこの殺害が計画的であれば、遺体遺棄を早めにするということを考えると、突発的に起きた事件で遺体をどうするか悩んでいた。そういうことだったのではないかと推測している」と話す。

安栖容疑者と女子高校生の体には、ひっかかれたような傷が残っていることから、警察は2人がもみ合った可能性があるとみている。

安栖容疑者は調べに対し、死体遺棄容疑について認めているものの、それ以外については黙秘しているという。

警察はスマートフォンなどの解析を進め、詳しい経緯を調べている。
(「イット!」10月23日放送より)