日本大学で相撲部などの運動部の学生に対し、「単位を出して欲しい」と職員から教員が求められ、成績を改ざんしていた可能性があることがわかった。

大学側はこの問題を特別調査委員会で調査している。

日大では、先月行われた学内の会議で、教員から「数年前、相撲部の学生が単位を落とした際、教員が当時の田中理事長に呼び出されて叱責され、成績を書き換えて単位を出した」との報告があったという。

また別の教員の証言からも、田中元理事長が退任した後の去年も、相撲部の学生2人に対し「単位を出して欲しい」と職員から求められ、成績を改ざんしていた可能性があることが明らかになった。

FNNの取材に応じた日大の教員は「断れば不利益が生じるという恐怖心で改ざんせざるを得ないと感じていた」と明かしたうえで「一部の学生だけ優遇するのは不平等で、学生の人生に関わる重大な問題だ」と指摘している。

成績の改ざんが行われていた疑いについて、田中元理事長らは次のように答えている。

記者「田中さんに呼ばれて叱責されたという話もあるが?」
田中元理事長「誰がそんなこと言ってんだ、連れてくればいいよ」
記者「成績介入は行われていない?」
田中元理事長「一切ない」

林真理子理事長は記者の問いかけに対し、「すみません」と答え、タクシーに乗り込んだ。

この問題について日大は「『不正事案洗い出しのための特別調査委員会』は現在調査中であり、最終報告書が出ておりませんので、回答を差し控えさせていただきます」とコメントしている。

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社会部
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