アメリカのシンクタンク、世界資源研究所は、森林火災によって失われる面積が20年前の約2倍増加したとする報告書をまとめた。
報告書によると、2021年は今世紀で最大の森林火災が発生し、世界全体で930万ヘクタールの緑地が失われたとしている。
2022年は660万ヘクタールあまりと、おととしから減少したが、2023年に入り、「カナダ全土での記録的な森林火災やハワイでの大火災など、活動が活発化している」と指摘している。
このうちカナダでは、2023年1月から7月までに2021年の世界全体を上回る推定950万ヘクタールが失われたとされ、森林火災は拡大傾向にあると警告している。
報告書は、近年の森林火災の傾向はこの20年で約2倍に上っていると分析している。
世界資源研究所は「温暖化に伴う気温の上昇は乾燥を助長し、より大規模な森林火災が起きやすい環境を作り出すことになる」と警鐘を鳴らしている。