ビッグモーター本社に強制捜査が入るまでの事態となった、“消えた街路樹”問題。

各店舗の清掃状況などを兼重宏一前副社長ら幹部が点検する「環境整備点検」が、社員を“行き過ぎた美化運動”へと駆り立てたと、複数の元社員が証言した。

元社員の証言 点検前は「鬼が来た、逃げろ」

音声:
歩道に枯れ葉1枚でも落ちていたら0点というのが衝撃でしたね。

新しい木の枝が生えそうになったら手で折ったり、環境整備点検のためなら何をしても許されるという風潮。

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“踏み絵”ですよね、ビッグモーターで生き残れるかどうかの。

また、宏一前副社長による点検については…

音声:
“鬼が来た”みたいな感じ。
とにかく店舗にいない方がいいので、ヤバいので逃げろ、みたいな感じ。

さらに、相次ぐの問題発覚の背景には、ビッグモーター社内のパワハラ体質があったと明らかになった。

宏一前副社長が部下に送ったとされるLINEでは…

LINEの文面:
教育教育教育 死刑死刑死刑

「実家まで行く」「消費者金融連れて行く」音声データも

他にも、どう喝ともとれる上司と部下のやりとりが音声で残されていた。

上司:
バカじゃねーのお前。払わないって言ってる意味が分かんねぇ。

元社員:
お調べしてからお支払いします。

上司:
何を調べるんだよ!あ?いい加減にしろよ、おまえマジで。

元社員:
…はい

上司:
はいじゃねーよ!
社内の手続きに従わずに取引を行い、損失を出したとして、その損失を自腹で支払うよう強い言葉を浴びせる上司。
部下が支払いに応じない姿勢を見せると、こんな発言も飛び出した。

上司:
払うしかないじゃん。もう勝ち目ないからね。
このパターン何回か見てるけど、これ本当に実家まで行くからね。弁護士使って。
普通に考えても消費者金融に連れて行こうかなと思ってるくらいだけど。

さらには、元社員が店長を務めていた店舗で不祥事が発生し、その監督責任として、一時給与が0円になる事態が起きていたことも明らかになった。

元社員:
振込支給額が0円と書いてあって、どういうこと?と思って…。

問題の中心人物とされる宏一前副社長は姿を見せず、口を閉ざしたままの中、強制捜査により事態は解明できるのだろうか。
(「イット!」9月15日放送分より)

※FNNでは「ビッグモーター不正問題」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。