渋谷区の長谷部健区長は12日午前、今年のハロウィーンを前に会見し、「ハロウィーン期間にハロウィーン目的で渋谷駅周辺に来ないで欲しい」と異例の呼びかけをした。

渋谷駅周辺では10月31日のハロウィーン当日やその直前に、仮装して騒ぐ人が多く集まり問題となる一方、世界中からも観光客が集まってきていた。

長谷部区長は、ハロウィーン期間に渋谷に来ないよう呼びかけた理由について、「コロナが5類に移行してから、海外からの来街者が非常に増えたことに加えて、現在の来街者がコロナ前、もしくはそれ以上に増えているということがあります。そしてコロナ前以上に、この渋谷で路上飲酒が根付いてしまったことも大きな要因です」と述べた。

その上で「昨年の韓国・梨泰院のような事故がいつ起きてもおかしくないということを危惧しています」と危機感を述べた。

梨泰院の雑踏事故では、150人以上が死亡している。

長谷部区長によると、渋谷区は去年まで、「主催者のいない渋谷のハロウィーンについては、区としてはマナーとモラルを守って楽しんで欲しいという趣旨の事を述べて参りました」と説明したが、今年は方針を変えたという。

長谷部区長は、「あえて強い言葉で言うならば、ハロウィーン期間にハロウィーン目的で渋谷駅周辺に来ないで欲しいという意味です」と述べるとともに、「安全第一に考えるとそう言わざるを得ない」とも述べ、区長として街に来ないでと呼びかける事について、複雑な心境を示した。

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プライムオンライン編集部
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