北方領土の歯舞群島にある貝殻島に、十字架などロシア正教のシンボルが設置されることが分かった。
ロシア極東サハリン州のロシア正教の地元広報は8月14日までに、北方領土の歯舞群島にある貝殻島に、島を守る十字架と「イコン」と呼ばれる天使などを描いた絵画を設置すると発表した。
いずれもロシア正教のシンボルで、プーチン政権に近い宗教の象徴を掲げることで、北方領土のロシア化を強める形だ。
ロシア正教の地元広報によると、今月9日にサハリン南部コルサコフ港で、教会関係者から貝殻島に設置される十字架と「カザンの聖母」と名付けられたイコン画がロシア軍の水兵らに手渡された。
既に貝殻島に設置されたかどうかは不明。
貝殻島をめぐっては、島内の灯台に8月2日、ロシア国旗が掲げられたことが確認されていて、外務省がロシア大使館に抗議していた。
在ロシア日本大使館は、十字架などの設置について「個別の案件の回答は差し控える」としたうえで、貝殻島にロシア国旗が掲げられた今月2日以降、「ロシアに抗議はしていない」としている。
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