新規感染者数で韓国は1ケタに迫る

感染の状況をめぐって世界では明暗が分かれる状況になっている。日本と韓国の感染者数の推移を表したグラフを見てみると、韓国では当初、感染者数が急増したが、3月上旬から減り始めていった。日本が増加する中、最近は一桁に迫る水準となっている。しかし、韓国国内でも対策をめぐる光と影が浮かび上がっている。

夜のソウル市内には多くの人の波

社会的距離を置く政策を一部緩和したこともあり、街には多くの人が溢れている韓国。20日夜のソウル市内では、大勢の市民が繁華街に繰り出し、中には肩を寄せ合いながら歩く人々の姿も。レストランも大賑わい。閑散とした日本の繁華街とは大違いだ。

ソウル市民からは
「マスクをしていない人が多くて少しづつ緩んでいるように見える」といった声が聞かれた。

韓国では2月の末に1日の感染者数が、最多となる916人を数えた。これをピークに感染者は次第に減り、19日にはついに8人に。2月18日以来、約2か月ぶりに1ケタへと戻した。

監視カメラやITで感染者の動向調査

アメリカやEU各国とは異なり、都市封鎖に踏み切らなかった韓国。なぜ感染者が減少したのか?日本に先駆け、ドライブスルー方式でのPCR検査を導入したのに加え、1か月で隔離施設も1万人分を整備

さらに大きな役割を果たしたのが、感染者の動向調査と言われている。
壁一面を埋め尽くした無数のモニター。映っているのはソウル市西大門区に設置された約2500台の監視カメラ映像だ。この統合官制センターは新型コロナウイルスの感染者がどのように区内を移動したかを調べる最前線だ。

監視カメラの映像には横断歩道を渡る1人の人物。感染者の男性だ。白い車に乗り込むところも監視カメラで確認。こうして感染者の動向を追跡し、感染の拡大防止に効果をあげているという。

また、感染者のデータの一部は市民にも公開。ソウル市のホームページには実名こそ記載されていないが、感染者の立ち寄った飲食店の具体的な名前や場所、日時などが細かく公開されている。

さらには感染者が訪れた場所が100m以内にあると
「感染者訪問地域から75mに接近。感染者が4月6日に訪れた地域です」などとメッセージで知らせてくれるアプリなども普及している。

韓国では当初、新天地イエス教会内部から大量の感染者が出たことから、信者が礼拝や集会を実施する場所、約1200ヵ所が地図上に表記されたアプリも登場。一方で、特定の宗教団体の中傷につながる恐れがあるとして、批判の声もあがっている。

感染者の情報を公開することに韓国の人たちからは
「国全体が今危機的状況だから、公開は当然すべきだと思う」
「感染者が出たら匿名でも訪れた場所を公開するには賛成」などの声があがった。

一方、韓国では完治した後に再び陽性と判定される事例が192件に達していて、予断を許さない状況が続いている。

(Live News it!4月21日放送分より)