日韓が合意…その背景は?

22日、日韓両政府は韓国政府が破棄するとしていた軍事機密を共有するための協定、いわゆるGSOMIAの破棄について、条件付きで延期することで合意した。

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一体、その背景にはどのような事情があったのか、フジテレビ・鴨下ひろみ国際取材部長が解説した。


フジテレビ・鴨下ひろみ国際取材部長:
やはり、アメリカ政府の非常に強い圧力が韓国側にあったということで…つまり、GSOMIAを韓国政府がアメリカが信頼できるかどうかのバロメーターとして非常に重視していたこともありまして、その点が直前までアメリカ政府が日韓双方に対して非常に強く働きかけていたことの結果ではないかとみています。

加藤綾子キャスター:
21日、カンギョンファ外相が国会で「日本の態度が変化しない限りは終了する」というような強い姿勢を見せていましたが、やはりアメリカからの圧力で変えてきたということなんですかね。

フジテレビ・鴨下ひろみ国際取材部長:
そうですね。日本側も、もちろんGSOMIAと輸出管理の問題は、安保と経済ですので「全く違う次元の問題だから一緒に話すことはできない」という立場を貫いてはいたんですけど、やはり韓国側が輸出管理の問題で日本側の何らかのアクションがないと態度を変えないということがありましたので、「このままではGSOMIAが決裂、破棄されてしまう」ということで、急転直下、双方が歩み寄ったという形になったと思います。

フジテレビ・風間晋解説委員:
延長する期間は日本と韓国の国内政治的なスケジュールというのも関係してくると思うんですけれども、僕は「条件付き」という部分に関しては韓国側が「破棄するのを思いとどまりましょう」というわけだから、ある意味、韓国側が何か取れてなければこういう合意にはならないわけですよね。一体、韓国側は何が取れたんですかね。

フジテレビ・鴨下ひろみ国際取材部長:
アメリカ側は10月末ぐらいからずっと日韓双方に様々な働きかけをしてきたわけなんですけれども、その中のひとつに、日本側が輸出管理について何らかの協議会のようなものを作り、その代わりに韓国側はGSOMIA破棄について同じような協議会を作り、双方がその検討を進める中でGSOMIAの破棄は延長するんだ、というような仲裁案のようなものを出していたという説があります。

だから双方が一定程度譲歩し合い、お互いのメンツが保てるような形の案で折り合ったということではないかと。

フジテレビ・風間晋解説委員:
話し合い、協議が続いている間は「一方的に何かやるのはやめましょう」ってことですかね。


(「Live News it!」11月22日放送分より)