卵は早く与えるべき?遅く与えるべき?
赤ちゃんの離乳食。初めて口にするものばかりで、与えるのに慎重になる。
子供の食物アレルギーは増加していて、3歳児への調査では6人に1人が食物アレルギーになっている。 中でも一番多いのは、卵アレルギー。
新しくアレルギーを発症した0歳児のうち57.6%が「鶏卵アレルギー」だった。
小さな子供を持つ母親は「卵とじはあまり火が入っていないと口の周りに発疹ができるので気をつけています 」と話す。
特に多く聞かれたのが、いつから食べ始めたらいいか分からないという声で、母親からは「卵は遅い方がいいと聞いた気がした」や「早すぎるとダメだと聞いたこともあれば、早い方がアレルギーにならないと聞いたこともある」といった声が聞かれた。
卵は早く与えるべきか?遅く与えるべきか?多くのお母さんたちが疑問に思っていたこの問題を小児アレルギーの専門家に聞いてみると…
浜松医科大学小児科学講座 夏目統助教:
2019年3月に厚労省から全体の赤ちゃんが生後5~6ヵ月から卵黄を始めましょうと発表されました。
以前は7~8カ月からとされていた卵黄が、前倒しされ5~6カ月からに。
その理由は・・・
浜松医科大学小児科学講座 夏目統助教:
最近新しく分かってきたことは食物アレルギーになりやすいと言われている食品を遅くしようと以前は言われていたものを、むしろ早くから食べた方が食物アレルギーを予防できるということが分かってきました
ある研究によると、卵を早い時期から食べ始めるとアレルギー発症率を約8割抑えることができた。
静岡市で開かれた離乳食教室では、新しいガイドラインに沿って、どう卵を与えればいいのか栄養士が教えていた。
管理栄養士 和田寛子さん:
(卵を)早めにあげた方がアレルギーを抑えられたという研究成果があると紹介されています。 心配であれば耳かき1杯程度からのスタートでも構いません。
卵は、必ず固ゆでして火を通し、卵黄は3分の1個を白湯でといたものを与える。
また、専門家は量を守って卵白も食べることを推奨している。
浜松医科大学小児科学講座 夏目統助教:
0.2gくらいから食べていくといいんじゃないかなと思います。 ゆで卵にして卵白を米粒大5~10粒くらい食べると0.2g。1粒ずつ毎回離乳食で食べていけば、だんだん増えていっても心配なく食べていけるのかなと思います。
じんましんや嘔吐の症状が出た場合はアレルギーかもしれない。
病院を受診して、医師と相談するように。
卵アレルギーを防ぐための新たなガイドライン。最新の情報を手に入れて、何をどう与えるのか改めて相談したり、慎重に試してみてはどうだろうか。
(テレビ静岡)