チケット当選者からは不安の声

東京オリンピック延期をめぐっての困惑や動揺はすでに多くの人の間に広がっている。2019年番組が取材したオリンピックお兄さんこと滝島一統さんは…

オリンピックお兄さん滝島一統さん:
銀行に行ったら元気ないですけど大丈夫ですかって言われて、僕そんなに元気ないですかみたいな。

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2006年冬のトリノオリンピック以降すべての大会を現地で観戦してきた滝島さん。東京オリンピックでは野球などを会場で見る予定だったが、延期になった場合そのチケットの取り扱いに不安を感じているという。

オリンピックお兄さん滝島一統さん:
返金にならないしチケットとりなおしだったら、ちょっと死んじゃうかもしれない。絶望しちゃいますね。

こうした声は別のチケット当選者からも…

野球・陸上のチケット当選者の小松七海さん:
使えなくなったらどうしよう。ちょっと気が抜けてしまうかも。仕事の調整とか考えているので、また2021年ってなったら行けるかどうかもわからない。

東京オリンピックが延期されるとホテルは約1億円の損出

多くの人々を受け入れる宿泊施設も影響を懸念している。国立競技場が見下ろせる日本青年館ホテルは大会期間中の7月から9月は今も満室だが、予約しているのはすべて大会関係者。もしオリンピックが延期になると宿泊がゼロになる恐れもある。

オリンピックが延期になって宿泊がゼロになってしまった時の損失額は…

日本青年館ホテル三田村成之総支配人:
損失額はだいたい1カ月1億ぐらいほどの見込み。2カ月抜けているので2億は完全になくなる。真っ白になるくらいショックを受けています。どういう手法でその穴をリカバリーすることと、延期になった場合の受け入れ態勢を作っていこうと。

ボランティアの日程も再調整の必要がある

受け入れの再調整は自治体でも大きな課題。リトアニアのホストタウンになっている神奈川県平塚市。すでに3月予定されていたやり投げの選手のキャンプが中止された。商店街では「がんばれリトアニア」と書かれたタペストリーが奥の方までずらっと並んでいる。さらに公園のベンチもリトアニアから町を挙げて友好関係を深めてきた。

それを支えてきたのがボランティアスタッフだが、延期となった場合の問題を心配していた。

平塚市オリンピック・パラリンピック推進課 高梨大志担当長:
ボランティアに関しましては学生さんもいらっしゃいますし、あとはもう働いている方だったりとか主婦の方だったりとか様々な方がいらっしゃいます。もし日にちが変わったりすることがあったらまた再調整をしなきゃいけないかなというふうには思います。

幻の聖火ランナー森純也さん

56年前の東京オリンピックで聖火リレーとして参加するはずだった幻の聖火ランナーと呼ばれる森純也さんに話を聞いた。

坂元龍斗アナウンサー:
大阪にお住いの森さんにお越し頂いております。前回の東京オリンピック聖火ランナーとして走る予定が、森さんの走る区間が台風で中止になってしまったんですよね。今回走ることが無事決まっていたのですがという中でかなり強い思いを持って今回を迎えていたんですね。

森純也さん:
そうですね。前回は走れなくなってから4年に1回オリンピック行きますよね。そのたびに僕は走っていないな。走ってないな。そういう思いを持ってやっと2回目が東京に来ましたね。

坂元龍斗アナウンサー:
悔しい思いを晴らそうとした中この聖火リレー見送りへという話ですがどう思いますか

森純也さん:
なんとも言えない幻のランナーになっていて、まさか2度もそういう言われるようなことになるのかなという不安があります。まさかと思っていました。

坂元龍斗アナウンサー:
森さんとしては大会どうなるかわかりませんけど、聖火リレー自体も延期してもらって何とかもう1回チャンスをという思いですか。

森純也さん:
選手の方たちはもちろんですけども聖火リレーもそういう形でやってもらえたら56年もあったのですから。あと半年1年2年充分

坂元龍斗アナウンサー:
皆さんにとって理想的な形で行われると思いますけれども。

加藤綾子アナウンサー:
森さん本当に悔しい思いだと思いますけれども3度目の正直ということで、何とか延期したとしても走れる環境にはなってほしいと思います。

佐々木かをり氏:
選手だけでなくて本当にオリンピックっていろんな人が関わっているからやっぱりターゲットが決まってその日にもう一度リセットして準備したいっていう気持ちですよね。

加藤綾子アナウンサー:
ぜひあきらめずに3度目の夢というのも叶えてください。

森純也さん:
ありがとうございます。

「Live News it!」3月24日放送分