イギリスの下院議会で目撃されたのは、1人の男性議員を迎え入れる際に巻き起こった、異例のスタンディングオベーション。

万雷の拍手に応えるよう両手を上げ、感慨深そうな表情であたりを見渡しているが、議長は...。

リンジー・ホイル議長「皆さんご存じの通り、議場での拍手は禁止されています。しかし今回は例外です」

実は、イギリスの議会は、どんな時でも拍手はNG。
なぜ規則を破ってまで拍手が巻き起こったのだろうか?

よく見ると、迎えられたマッキンレー議員の手は銀色。
そして、スーツを着ているが、足元はスニーカーを履いている。

実は、マッキンレー議員は2023年に敗血症を患い、手足を切断。
一時は昏睡(こんすい)状態に陥り、生存の可能性は5%だといわれていたという。

それでも、わずか半年で義手と義足を使いこなせるようになり、奇跡の復帰。

「この日ばかりは」と、与野党全会一致の異例の拍手で迎え入れられた。

クレイグ・マッキンレー議員「私は手足を失いましたが、それ以外は何も変わりません。ここに戻ってこられてうれしいです」