2023年7月の記録的な大雨で甚大な被害を受けた秋田県五城目町の3つの河川の改修について、県は既存の整備計画に加える方針だ。地域住民から川にたまっている土砂の撤去を求める声が相次いだ。

公聴会には16人が出席した。はじめに県の担当者が、今後の洪水被害を減らすため既存の河川整備計画に馬場目川、富津内川、内川川の3河川の改修事業を加えると説明した。

2023年7月の大雨で、3河川の流域588ヘクタールで浸水し、633棟が床上や床下の浸水被害を受けた。富津内川と内川川の流域は、2年連続で被害に見舞われた。

県の担当者の説明では、馬場目川の上流と富津内川では川底の土砂を取り除く河道掘削や、新たな堤防の整備が、内川川では地区の浸水を避けるため流れを短縮させる水路を掘ることがそれぞれ検討されている。

内川川と富津内川は2027年度、馬場目川では2033年度の整備完了を目標に進めるとしている。

 出席者:「なるべく早く床上浸水しないように何とかお願いしたい」

 出席者:「水が溢れるからと(上流の)堤防を高くすると(下流の)五城目町の中が全部水浸しになる。今回も今までにないくらい町に被害が出た。下流の部分をしっかりやらないと駄目」

出席者からは、2023年に町の中心部を流れる馬場目川の下流に大量に流れ込んだ土砂の撤去が終わっていないことを心配する声が相次いだ。これに対し、県の担当者は必要に応じて適切に対応すると約束した。

 秋田地域振興局建設部・鳴海勝哉部長:
「計画自体の見直しは考えていないが(馬場目川の)下流部分については住民の声が大きいこともあるので2024年度中に残土を除去していく。確実に進めていきたい」

 県は6月、計画案をまとめ、8月中に国の承認を受けて工事に着手したいとしている。

秋田テレビ
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