漫画家・石ノ森章太郎さんが生み出した石巻市のご当地ヒーロー、「シージェッター海斗」が今年で誕生20周年を迎えました。
震災を乗り越え、市民に愛され続けるご当地ヒーローの歩みを取材しました。

4月27日、石巻市の商業施設。登場したのは、「シージェッター海斗」です。
石ノ森萬画館を中心とした「マンガのまち・石巻」を全国に発信しようと、石ノ森章太郎さんが生前に描いたスケッチをもとに、2004年に誕生したご当地ヒーロー。今年で20周年を迎えました。
デビュー後は、市内のイベントなどへの出演を続け、いまでは世代を超えて愛される存在となりました。

Q.どんなところが好きですか?
男の子「全部」
男の子の母「有名ですね。みんなに愛されているキャラクターだと思います。」

男の子2人組「好きです」「ファンです」
Q.どれくらい好きですか?
男の子2人組「100パーセント」「1000パーセント」「ショーとかあったらいつもこれ持って行く」
2人組の母「2歳くらいのときからずっとファンで、小学3年生になったんですけど、ずっと憧れの存在みたいです。イベントごとに行ってわたしも好きになりました。」

震災伝承施設「MEET門脇」。
石ノ森萬画館の正面玄関前に飾られていた、海斗のモニュメントです。

石ノ森萬画館 本郷由華さん
「津波で館内は約4.5メートルのところまで浸水いたしまして、外の空調設備など大切な基盤系も被害を受けてしまいました。」

2011年3月11日。津波の被害を受けた萬画館は、1階部分のほとんどが浸水。
海斗のモニュメントは流失してしまいましたが、片付け作業中に、スタッフががれきのなかから海斗を発見しました。
発見された海斗のモニュメントがスタッフの原動力となり、震災からおよそ2カ月後の2011年5月5日、「こどもの日」に海斗のショーが実現しました。

石ノ森萬画館 本郷由華さん
「開館が目途が立たない状況だったんですけれども、すごく多くのお子さんたちの笑顔をみることができたので、やっぱりスタッフたちもこの笑顔をいつかもう一度この場所で取り戻したいというふうに思って、再開をしようというふうにみんなで思った日だなというふうに、すごく覚えております。」

「笑顔を取り戻したい」スタッフの思いは実を結び、2012年1月に萬画館は営業を再開します。

誕生から20年。海斗は今年もステージから、訪れた人たちに笑顔を届け、石巻の復興を発信し続けます。

石ノ森萬画館 本郷由華さん
「今年でおかげさまで20年経つんですけれど、当時のお子さんがいま親になって、今度は自分のお子さんを連れてこられて応援してくださるご家族の方もいらっしゃるので、すごくうれしく思っています。ずっと勇気と希望を子供たちに与える存在であり続けたい。」

仙台放送
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