首里城の地下にある第32軍司令部壕の保存・公開に向けた調査で県は23日、これまで正確な位置が不明だった第一坑口の位置を特定したと発表しました。

第一坑口は、作戦室などがあった第32軍司令部壕内の中枢機能に通じる坑道の入り口ですが日本軍が南部に撤退する際に爆破しこれまで正確な位置が分かっていませんでした。

第一坑口は1963年ごろ那覇市が調査を行っていて県が同じ場所を再調査したところ、地表から4メートルの深さに床面や削り取られた痕跡がある側壁天井の崩落を防ぐための柱と見られる木材が見つかったということです。

これらの状況から県は出土した場所が第一坑口であると断定しました。

▽県知事公室平和・地域外交推進課 玉元宏一朗課長:
「第一坑口の試掘・表土除去調査の成果としてはこれまで米軍や1960年代の那覇市の調査でも確認できていなかったと考えられる坑口の正確な位置を確認することが出来たと」

軍司令部壕を巡っては県立芸大の近くにある第五坑口の入口の盛土部分からトロッコのレールが新たに見つかり当時の地形や入口の場所を概ね絞り込むことができたということです。

県は調査結果を踏まえ保存・公開に向けた計画の策定を進めることにしています。

沖縄テレビ
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