山梨県の河口湖で水位が下がり、湖の底があらわになった。
ゴールデンウィークを直前に控え、地元からは困惑の声が上がっている。

富士山を望む河口湖で、数年に一度という珍しい光景が話題となっている。

観光客たちが立つ場所は、本来は湖の底。

湖の水位が大幅に低下した影響で、普段はボートでしか行けない浮島のお堂・六角堂までが、陸続きの状態。

この幻の道を目当てに、多くの観光客が訪れていた。

観光客は、六角堂に歩いて渡るというレアな体験に興奮を隠せない。

観光客「不思議な感じ」、「地元の人でも珍しいと思う」

さらに取材スタッフは、異様とも思える光景を目にした。

湖底に積み上がった石が、六角堂を大きく取り囲むようにずらりと並べられ、外国人観光客も不思議がっている様子。

石を積んだのは、大阪から来た観光客のグループ。
「無事に家に帰れるように」との願いを込めていた。

大阪からの観光客「さいの河原みたいな感じ。楽しいですよ。いいですよね、めったに来られないから」

一方で、この水位低下は、ゴールデンウィークを目前に控える河口湖観光に大きな影響を与えていた。

水位低下の跡があらわになっていたのは、ボート乗り場。

河口湖ボートハウス・大町悦章代表「ここらへんが境目だったのが、これぐらい(水位が)減っている」

湖の本来の水位は、この桟橋の足場よりもさらに上のあたりだという。

2023年夏以降、雨が少ない影響で、基準の水位を約3メートルも下回っている状態。

このレンタルボート店では、水位の低下で、ボートを桟橋付近に寄せることができず、ボートの数を通常より7隻減らさざるを得ない事態となっている。

河口湖ボートハウス・大町悦章代表「ゴールデンウィークだと1時間待ちとかあるが(稼働するボートが) 出たら、お客さんに待っていただくしかない」

ゴールデンウィークを乗り切ったとしても、河口湖の水位の低下が回復するかどうかは、梅雨を迎える6月ごろまでの天候次第とみられている。