横断歩道で富山県内のドライバーの半数が止まらない…。
この事態を改めようと富山県警が取り締まりを強化しています。

今月6日に始まった春の全国交通安全運動。
県内でも、様々な交通違反の取り締まりが強化されているなか、11日朝、警察官が特に目を光らせていたのが横断歩道です。

*リポート
「魚津市の信号がない交差点です。朝は学校に通うため多くの小中高校生、そして通勤の車が多く行き交う場所になっています」

*近くに住む人
「最近は(多くの車が)止まってくれるが、ずっと止まってくれなかった。(子どもたちが)横断歩道を渡るのが怖いと思っていた」

魚津市北鬼江の通学路。
横断歩道に近づいた車が一時停止したり、速度を落としたりしているか警察官6人が取り締まりにあたりました。

道路交通法では、横断歩道に近づいた車は横断する人や自転車が明らかにいない場合を除き、一時停止や横断歩道の手前で停止できるよう速度を落とすことなどが定められています。

*魚津警察署地域交通課 戸田秀和課長
「横断歩道の違反は(北鬼江の道路では)きょうはなかった。運転手も子どもをみたら止まっており安心した。小学1年生をはじめ、まだ道路環境が分からない子どもが大勢いる。黄色い帽子やランドセルをみたら『もしかしたら』という思いで運転してもらいたい」

県内の横断歩道で発生した人身事故は去年1年間で73件、おととしより18件増加し、1人が亡くなっています。
時間帯別にみると、事故が最も多いのは子どもたちの下校時間とも重なる「午後5時ごろ」です。
そうした横断歩道での事故を防ごうと、地道に行われている交通取り締まり。
背景には県内ドライバーの意識を示す取り締まり結果があります。

*県警交通企画課 県内の交通事故の分析・調査を担当 今崎貴史課長補佐
「まだ50%(横断歩道で)止まらない車もいる。横断歩道を渡るときには歩行者優先だが、安全に渡るために手をあげ、左右の安全と車が止まっているのを確認し渡ってほしい」

信号機のない横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいても手前で一時停止する車は「50%」に留まっているといいます。

この一時停止率は、去年、全国平均を初めて上回りましたが、それでも半数のドライバーが道路交通法で定められた一時停止をしていません。

*県警交通企画課 県内の交通事故の分析・調査を担当 今崎貴史課長補佐
「春先は新しい学校や職場に行き、通学路や出勤路が変わる人も多い。知らない道こそ安全確認して心に余裕を持った行動を心がけてほしい」

横断歩道に近づいたら一時停止か、速度を落として安全確認…。
すべてのドライバーが徹底しなければなりません。

富山テレビ
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