地域の憩いの場です。長野県松本市の松本大の学生と地域住民が大学近くに「喫茶店」をオープンしました。子どもからお年寄りまで世代を超えて交流できる「居場所」を目指しています。

松本市新村に8日オープンしたコミュニティ喫茶「珈琲ひまわり」。

学生:
「いらっしゃいませ」

近くの松本大学の学生と地域住民が協力して運営しコーヒーやカレーなどを提供します。

学生:
「カレーお待たせしました」

早速、近くのお年寄りが来店―。

80代:
「(お味はいかがですか?)おいしいです。ちょっと自分の家で作るよりも辛いかな。(1人で食べるより、みんなで食べる方がおいしいですか?)食事は大勢の方がおいしいじゃないですか」

80代:
「たぶんね、皆さんお昼は1人なんです。こういう所へ来れば誰かとお話しできる」

「ひまわり」は地域の「憩いの場」を目指しています。学生も料理の提供だけでなく、お年寄りと積極的に会話をします。

学生:
「そばを食べさせた豚のカレー、やわらかいですよ」

松本大4年・曽根原俊さん:
「いつも同年代の人と話しているので、年の離れた人と話すのは貴重で刺激になる。今まではコロナでこういう機会もなかったので、やっとこういうことができるようになったので、めっちゃ楽しんでいるという感じ」

「ひまわり」の代表を務める地域住民の日詰政男さん(71)。

これまでも月に1度程度、公民館や大学などを使って茶房「ひといき」を開催し、学生と地域住民の交流の場をつくってきました。

「珈琲ひまわり」代表・日詰政男さん:
「地域の老人だけではなく、大学生が入っている。そういう場所づくり、これが一番大事なことだと思う。大学生は働くより、地域の人と話してもらえればいいわけです。地域の方も喜んでいただけるし、学生さんも何か学ぶことがある」

今回、喫茶店を開くきっかけになったのが、この場所です。

「刃先を使うといい、そうそう」

厨房で学生に調理を教える下里かおりさん(44)。レストランが閉店し空き店舗になっていたこの場所を2023年2月から借り、毎週水曜日に子ども食堂を開いています。

ただ、空いている日も多く、下村さんが活用してほしいと大学生らに持ちかけました。

オープン初日の様子を見た下村さんはー。

下里かおりさん:
「学生も生き生きしているし、地域の方も居場所がすごくできている感じがして、新しいコミュニティーの場所、まさにそんな感じだと思い、うれしい」

この日は地域のお年寄りなど約30人が来店。学生との交流を楽しみました。

70代:
「私も1人暮らしなので、大勢と話ができることがうれしい。家にいるとテレビ見たりくらいしか、みんなとお話しできるのがうれしい」

70代:
「とてもいいことです、若返ります。若い人たちはどう思っているかわからないよ、私たちはパワーをいただいている」

松本大3年・大原さくらさん:
「楽しいですし、顔を覚えてもらえるのがとてもうれしいですし、私の居場所にもなれているのでいいと思います。地域の方にたくさん来ていただいて、とてもうれしいですし、地域の方の新しい交流の場になればいいなと思います」

コミュニティ喫茶「珈琲ひまわり」は22日にも営業し、5月からは隔週で営業する予定です。

長野放送
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