今、各国から注目を浴びているという外食チェーン「松屋」。
その推しメニューは、定番の牛めしではなく、あまりなじみのないメニューだった。
訪れた客「ルンダンという、マレーシアの料理」、「松屋牛肉エスニック炒め」
展開しているのは、各国の伝統料理。
3年前の東京オリンピックをきっかけに始めたという。
中でも話題となったのが、ジョージアの「シュクメルリ鍋定食」。
シュクメルリは、鶏肉をニンニクの効いたホワイトソースとチーズで煮込んだ伝統料理で、「ニンニクを世界一おいしく食べるための料理」とも称されている。
販売当初、松屋を訪れ、シュクメルリを食べたジョージアのレジャバ駐日大使は、「ジョージアの料理が日本で提供されている状況に、すごく喜びと驚きを感じたんですね。ほかの外国の友人たちに自分の国を認めてもらうこと、知ってもらうこと、こういう喜びはやっぱりすごく強いんですね」と振り返った。
ときには、大使同士の外交の場ともなってきた松屋。
さまざまな国とコラボをする中で、会談の様子がSNSで発信されると、「リトアニアの料理もぜひ紹介してください!」、「松屋さんのメニュー開発を指くわえて見てるオーストリアですが、ウィーン風フィアカーグラーシュなんてどうでしょう」などと、各国から続々とオファーやコメントが寄せられた。
多くの国々が松屋とのコラボに期待する理由は何なのだろうか。
オーレリウス・ジーカス駐日大使「店舗数が多く、なじみの店ということで、より多くの日本人に楽しんでもらえるのではないかと思った」
オーストリア政府観光局「全国に1000店舗を持ち、多くの方々にオーストリアという国に親近感を持っていただくきっかけになると期待しています」
店舗数が多く、身近な外食チェーンであることに価値を見いだしている各国。
大使が店を訪れ、自国のメニューをPRするのは、その影響力に期待してのことだという。
一方の客は、各国の料理をどう受け止めているのだろうか。
訪れた客「ああ、こういう料理もあるんだなって」、「身近で非常にいい、体験できて食べることもできて」
松屋は、今後も定食スタイルで海外の味のメニュー開発を進めるとしている。
松屋フーズ広報・寺島慶子さん「どれだけ、日本の白いご飯に合わせることができるか、徐々に開発は進めていきたいと思っております」
熱烈なラブコールを送るリトアニアやオーストリアの料理についても、商品化に向け、検討中という。