気になる話題のその後を取材し深堀りする「ニュースソノアト」。今回取り上げるのは、去年11月に引退したJR木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」です。
これに代わり、木次線にはいよいよ4月7日から観光列車「あめつち」が乗り入れますが、実は旧おろち号の機関車は「裏方」として働き続けています。メディアとして初めて、引退後の動く姿を捉えました。

2023年11月、車両の老朽化に伴い26年の歴史に幕を下したJR木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」。4月7日からは、山陰本線を中心に運行する観光列車「あめつち」が新たに木次線へ乗り入れ。ガイドの研修など受け入れの準備が進んでいます。
役目を終えたおろち号。しかし実は新たな任務を与えられ、運用は続いているのです。

安部大地記者
「JR米子駅南口に来ました。この近くで引退した奥出雲おろち号のソノアトを特別に取材できることになりました」

訪ねたのは、JR米子駅に隣接する車両所。ラストランから4か月余り、引退したおろち号はここで働いているということで構内に潜入です。

安部大地記者
「このあたりで待っておけば大丈夫でしょうか。動く姿が運行終了以来、テレビが撮影するのは初めてでしょうか?」

JR西日本職員
「初めてだと思います」

引退後、おろち号の動く姿をメディアが撮影するのは初めて!今回は点検などのため構内を移動する姿を撮影します。

JR西日本職員
「10時3分に入ってくるので・・」
安部大地記者
「あと、10分くらいですね」

期待は膨らむばかり…そしてついにその時が来ました!

安部大地記者
「ヘッドランプを光らせ、青と白を基調とした元奥出雲おろち号の機関車が姿を見せました」

おろち号を象徴するヘッドマークは取り外されていますが、多くの部分はそのまま!機関車は当時の姿を残しています。

安部大地記者
「力強い走行音を響かせながら間近で走る姿を久々に見ることができて感激ですね」

客車のトロッコは廃車になり、現在は機関車だけが残っている旧おろち号。今は乗客を乗せるのではなく、別の任務があるといいます。

JR西日本・下田泰樹さん
「構内の入れ替えであったりとか、回送車両の作業に使用しています」

今から52年前の1972年に製造されたこの機関車。1998年に改装されておろち号としてデビューするまでは、回送列車を牽引するなど事業用車両として運用されていて、元の役割に戻ったといえます。

JR西日本・下田泰樹さん
「今までもおろち号のけん引機関車として活躍してきたが、今後も安全、安定輸送に貢献できるように引き続きメンテナンスをして車両を維持したい」

26年にわたり木次線を盛り上げたおろち号。縁の下の力持ちとしてこれからも活躍を続けます。

TSKさんいん中央テレビ
TSKさんいん中央テレビ

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