コンビニでの切りつけ事件が、2024年に入り全国各地で相次いでいる。
「犯人を押さえています」店員が110番通報
この記事の画像(34枚)警察官に連れられ、警察署から現れた黒髪の女。
神奈川県・小田原市にあるコンビニエンスストアで、品出しをしていた男性店員の首などを突然刃物で切りつけ、殺人未遂の現行犯で逮捕された、佐々木彩香容疑者(29)。
1日朝、検察に身柄を送られた。
事件が起きたのは、3月30日午後11時半過ぎ。
襲われた男性店員自身が、110番通報した。
「犯人を押さえています」
通報を受け、警察官がコンビニに駆けつけると、男性店員が、その場で佐々木容疑者を取り押さえていた。
男性店員は、首などに切り傷を負ったが、命に別条はないという。
全国各地で相次ぐコンビニでの切りつけ事件
コンビニでの切りつけ事件は、2024年に入り、全国各地で相次いでいる。
2月25日、北海道・札幌市のコンビニで店員3人を次々と刺し、殺人などの疑いで逮捕された宮西浩隆容疑者(43)が、身柄を確保された瞬間の映像。
手には、刃物のようなものが握られているのがわかる。
宮西容疑者は、ズボンがずれ落ちるほど抵抗したが、警察官が4人がかりで地面に組み伏せた。
この事件で、コンビニの店員・大橋恵介さんが死亡。
50代の女性店員と、60代の男性店員がけがをした。
「人を殺したくて刺した」「殺そうと思って力いっぱい刺した」
そして3月18日には、広島市・安佐南区のコンビニでも、女性2人が刃物で切りつけられた。
交通量の非常に多い道路に面したコンビニで高齢の男性が、刃物を振りかざして犯行に及んだ。
事件直後の映像には、殺人未遂の現行犯で逮捕された内田秀夫容疑者(76)とみられる人物が、背中を丸め、パトカーに乗せられる瞬間が収められていた。
店内で突然、刃物を振り回し、女性店員に取り押さえられたという内田容疑者。
襲った女性客と店員との間に面識はなく、犯行に至った動機については、「人を殺したくて刺した」、「殺そうと思って力いっぱい刺した」と供述した。
この事件で、59歳の女性客が後ろから太ももを刺され、大けが。
25歳の女性店員は、内田容疑者を取り押さえる際に手を切られ、軽傷を負った。
そして3月30日、またしても起きたコンビニでの凶悪事件。
今回も男性店員との間に面識はなく、佐々木容疑者は、動機について、「コンビニの店員を狙った理由はない」、「さまざまなことに追い詰められていたのでやりました」と供述している。
警察は、当時のくわしい状況や経緯を調べている。
オープンなコンビニは世界からも大好評
宮司キャスター:
なぜコンビニを狙った犯行が相次いでいるのか。
心理学にくわしい明星大学の藤井靖教授に聞いた。
コンビニは、店員と客の距離が近く、どこの店もだいたい構造が同じで、誰が入ってきても違和感がないなどの理由があり、不測の事態が起こりにくく、犯行を成し遂げやすい環境があるという指摘だった。
パトリック・ハーランさん:
残念ながら、事件を起こしたい人にとってもコンビニエントなお店なんですけど。
青井実キャスター:
そういうふうになってしまいますけどね。
パトリック・ハーランさん:
でもレジにアクリル板がない、誰でも簡単にトイレが使える。オープンなコンビニは世界の皆さんからも大好評なんですね。
どうにか店員を守りながらあの雰囲気をこの先も守っていきたいですね。
青井キャスター:
確かに外国人観光客の方、皆さんコンビニに行かれたり、人気ですよね。
パトリック・ハーランさん:
大人気ですよ、降りてすぐ寄るし、出る前にまた寄るっていう方多いですよね。
青井キャスター:
ですから皆さんの大好きなそのコンビニが変わってしまうのではないか、こういったことが心配です。
(「イット!」 4月1日放送より)