2月29日の札幌市内にある国道5号線。気温はマイナス4.7℃。
国道を走る車のドライブレコーダー映像を見ると、周辺には雪が積もっていますが、道路の大部分に雪はなく、多くの車が走っています。

マイナス4.7℃の札幌市内の国道5号線
マイナス4.7℃の札幌市内の国道5号線
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午前9時前、国道の一番左の車線を走る撮影者の車の車窓に、突然右から白い軽自動車の姿が飛び込んできます。

隣の車線のさらに右側の車線から、ブレーキが間に合わないほどのタイミングで飛び出してきた白い軽自動車はコントロールを失い…。

撮影者の車に衝突しました。

衝突した瞬間
衝突した瞬間

乗っていた車は、衝撃で横倒しになってしまいます。

横転した車からのドラレコ映像
横転した車からのドラレコ映像

被害に遭った男性:
はぁ…はぁ…。

映像には、男性の苦しそうな呼吸音が…。無事なのでしょうか?

横転して閉じ込められる…男性救出の一部始終

衝突され横転してから約10分後、緊急車両のサイレンが聞こえ、警察官が現場に到着します。

警察官が到着
警察官が到着

車外から男性を確認し、無線でどこかに連絡をしているようです。

警察官:
けが大丈夫?

被害に遭った男性:
そうですね、頭とかこっち側打ったんで。

警察官:
出血は?

被害に遭った男性:
出血はないと思います。

その後、消防隊員や救急隊員が到着します。

消防隊員が到着
消防隊員が到着

消防隊員:
自分で出れないね?

被害に遭った男性:
扉を開けられないので。

消防隊員:
わかりました。今助けますから!
大丈夫です?じゃあ後ろから出ますか。後ろ空いたんで。
スマートフォンもらいますよ、もらいますよ!
ゆっくりガラスとかあるから、ゆっくり出てくださいね。

被害に遭った男性が語る 車内に閉じ込められた恐怖

「めざまし8」は、衝突の被害に遭った男性に話を聞きました。

被害に遭った男性:
(車が)見えた瞬間、もうこちらの方に向いてたので、ブレーキ踏んでもちょっと間に合わないような状態でしたね。

被害に遭った男性:
まず、自分の座席の距離感で座ってて、そのまま横になってましたので、そこから抜け出せなかった。
――意識がもうろうとしていた?
被害に遭った男性:

最初当たった瞬間ですね。はい、ちょっと。

事故直後、男性の声が聞こえなかった時間、男性は意識がもうろうとした状態に。
シートベルトで固定されており、自力で外に出ることができず、車内に装備してあった緊急通報ボタンを押し、救助を待ったといいます。

被害に遭った男性:
運転席のドアの窓ガラス壊れたりとか、ミラーも壊れたりとかで。ハンドル持ってたのでよかったんですけども、手離れてたらその横転した時のドア、道路と車とかに挟まれる可能性とかもあったので。

一方、ぶつかった白い軽自動車は、すぐに停車。
運転手は事故を起こした男性の近くに来て、事故対応をしていたといいます。

被害に遭った男性:
事故の後からちょっと左足が若干歩くのに不自由と言いますか。あと痛みっていうか、
まだ取れてないですね。痛み止めを飲んでっていう形です。
道路と車とかに挟まれる可能性とかもあったので、大けがにならなかったのが本当に奇跡かな。

男性は、打撲など約2週間の治療が必要と診断されました。

一体なぜ、このような事故が起きてしまったのでしょうか?
運転していた男性によると、道路には凍結している部分もあったといいます。交通事故鑑定人の中島博史氏に、映像を見てもらいました。

交通事故鑑定人 中島博史:
おそらくあの道路の表面は、凍っていたと思います。

交通事故鑑定人 中島博史:
雪国ですと、除雪はしっかりするので道路の上にあまり雪は残しません。
ただ、ほんのわずかに残っている雪が、車が走行することで溶けて、それが凍結した時というのは氷として非常に見えにくい、道路の上に薄い氷の膜ができているような凍結路面になることが多いです。

さらに映像を確認すると、白い軽自動車が走る車線には雪が残っていて、その雪に乗り上げるように走っています。

(「めざまし8」3月4日放送より)