モスクワの裁判所は27日、ノーベル平和賞を受賞した人権団体「メモリアル」共同代表のオレグ・オルロフ氏に対して、禁錮2年6カ月の実刑判決を言い渡した。
裁判所は、2022年11月にオルロフ氏がSNSで公開した記事が、ウクライナ侵攻を批判しているうえ、ロシアの伝統的な愛国的価値観に対して敵意があり、軍の信頼を失墜させたとしている。
裁判は、アメリカ大使のほか、カナダ、イギリスなど約20カ国の外交官が傍聴席で見守る中、行われた。
オルロフ氏は無罪を主張していたが、認められなかった。
人権団体「メモリアル」は、2021年にロシア当局から解散命令を受けたが、ソ連時代から戦争犯罪や人権侵害などを記録してきた功績が認められ、2022年にノーベル平和賞を受賞している。