農林水産省は4日、ことし1月から6月の輸出額は7144億円で、去年の同じ時期を9.6%上回り、上半期として過去最高になったと発表した。
コロナ禍で落ち込んだ外食需要が回復したほか、円安が進んだことなどが要因。
品目別では、真珠(天然・養殖)が129.3%増え223億円と急増した。
香港で4年ぶりに宝石や宝飾品を集めた国際見本市が開かれたことで、真珠の輸出が回復した。
そのほか「さけ・ます」が96.0%増の41億円、リンゴが41.0%増の62億円と、いずれも大幅に伸びた。
ただ下半期の輸出額の見通しについては懸念がある。
中国は7月、日本から輸入する水産物の検査を厳格化した。福島第一原発の処理水を海洋放出する計画への対抗措置とみられる。
農水省は「安全性は担保されているので、現行の(措置の)撤廃とさらなる規制を行ないように働きかけている」としている。