新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、介護の現場でも感染リスクと隣り合わせのぎりぎりの状況が続いていた。

堺市東区の住宅型有料老人ホーム「ひだまり」では、50代から90代の約30人が生活している。

今、施設が直面しているのは深刻な物資不足だ。

住宅型有料老人ホームひだまり・浦佐智子 施設長:
すごく密着しての介助になっていて、食事介助をするときに食べ物や飲み物を吐いたりするので(マスクを)常に交換はしないといけないんです。(通常だったら)1日にスタッフ8人ぐらいが出入りするので、マスクを1ヵ月に約500枚使うんですよ。

これまではサージカルマスクを使っていましたが手に入らないため、ガーゼのマスクをこまめに消毒しながら再利用する形に切り替えていた。

ガーゼのマスクさえも手に入らないときは、ティーバッグをつなぎ合わせて作ったマスクを使っていたという。

浦佐智子 施設長:
気持ち程度という形ですね。でもないよりかはまし…。

また、介護で必ず使う手袋なども手に入りにくいうえに価格が上がっていて、1ヵ月の経費が通常の3倍以上に膨らんでいる。

介護の現場では「三密」を避けにくい状況もある。

施設では認知症や難聴の利用者が少なくないため、スタッフは耳元で話をせざるを得ず、もちろん体に触れてケアを行う。

『利用者を感染させてはならない』と気を遣うスタッフの心理的な負担も、日に日に増している。

浦佐智子 施設長:
高齢者が重篤になるのはわかっている結果なので、うつしたら最後。うつさない、持ちこまない、ですね。感染してしまう恐怖は持っていますけど、感染したらどうしようということでいっぱいいっぱいにならないようにはしています。

予防策として家族の面会を取りやめているが、それに伴い利用者の心のケアも課題となっている。

――Q:ご家族と面会できないが?
利用者:

ちょっとさみしいですね。いつになったら解放されるかなと思ってね。


浦佐智子 施設長:
高齢者の感染を防ぐために介護現場も頑張っているので、そういう部分で、アルコールの発注をかけたとしても『医療優先ですよ』と業者さんから言われてしまったりというのが、実際に役所に言っても回答なかったですし、どう伝えていったらいいのかわからない。なので、自分たちでどうにか手配をしていく覚悟で今やっています。

『このままいけば”介護崩壊”につながるのではないか…』

現場は危機感を募らせている。

(関西テレビ)