「37.5度以上が4日以上」「強いだるさ」などが“受診の目安”

中国本土での死者が1770人、感染者が7万548人に増えた新型肺炎。

日本では2月11日からクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で新型コロナウイルスの対応にあたっていた厚生労働省の男性職員(50代)と、国内初の死亡事例となった女性(80代)が入院していた神奈川・相模原市の病院に勤務する看護師(40代)が感染していることが判明。

さらに、2月17日には和歌山県内で新たに4人の感染が分かり、合計419人の感染が明らかになっている。

そんな中、加藤厚労相が会見を開き「どのような症状があれば医療機関に行くべきか」の目安を公表。

・風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く
・強いだるさや息苦しさがある

といった症状がある場合は全国の都道府県にある帰国者・接触者相談センターに相談するよう呼びかけ、また、

・高齢者や糖尿病・心不全呼吸器疾患がある場合は重症化しやすい

として、症状が2日程度続いたら受診するよう呼びかけている。

経路が不明な感染が増え、不安の声が広がる日本。
今回公表された目安以外にも、街で挙がった新型コロナウイルスへの不安点や疑問について、感染症に詳しい昭和大学医学部特任教授・二木芳人氏が解説した。

専門家「今回の“受診目安”は明確でわかりやすい」

加藤綾子キャスター:
相談、受診の前には発熱など風邪の症状が見られるときは、学校や会社を休んで外出を控え、毎日体温を測定することが大切だということなんですけれども、この目安というのはいかがですか。

二木芳人氏:
今回発表された目安は非常に明確で、一般の方々にも分かりやすくてよろしいんじゃないかなと思っています。
今まで、我々医療現場としては「こういう方は検査してもらったほうがいいんだけどな…」と思うような方でも検査をしていただけませんでしたので、少し安心感が広がったということで非常にいい対応だと思っています。

フジテレビ・風間晋解説委員:
政府としてはいわゆる市中感染という事態が拡大するのをなんとか防ぎたいという考えがあると思うんですけど、これらの対応で市中感染はまだ避けられるとお考えですか?

二木芳人氏:
多少、疑問もありますが、現時点でできるのはこういうことで、正しい方法じゃないかと思っています。確かに感染経路の分からない方が増えてはきていますけど、大多数の方は中国から来た方をもとにして、そこからの連鎖というのが確認できていますので、少し慎重に、病院で診る患者さんの数を増やしながら現状を把握することが重要かと思います。

「風邪との違い」は“長引く”こと

加藤綾子キャスター:
ここからは街で聞いた新型コロナウイルスに関する疑問、質問です。

Q.新型コロナウイルスの症状は、風邪や花粉症とはどう違う?(30代女性)

加藤綾子キャスター:
これらはものすごく似ている症状だといわれていますよね。

二木芳人氏:
おっしゃるとおりですね。それぞれバリエーションもいろいろありますし、1つの症状が出たからといって診断を付けるのは専門家でも難しいと思いますね。

ただ、新型コロナウイルスに関しては、当初から「倦怠感が強い」とか「長引く」とか、肺炎の症状が比較的全面に出てくるということがありますけど、発症のはじめにはみんな似た症状を出しますので、軽いうちは慎重に経過を見ていただくと。熱を測りながら自宅で安静にすることが非常にポイントだろうと思います。
花粉症の方は毎年のことですのである程度ご自身でも、これはそうかなとお分かりになるかもしれませんね。

加藤綾子キャスター:
風邪だと数日で治ってくるものが新型コロナウイルスだとやはり長引く
、ここが見極めのポイントだということですよね。

人混みで感染の予防法は“こまめに除菌”すること

Q.人混みでの予防法は?(60代女性)

加藤綾子キャスター:
通勤の電車人が集まるところへどうしても行かないといけない場合もありますよね。

二木芳人氏:
やはり、このウイルスは基本的には飛沫感染と接触感染ですよね。くしゃみなどで飛んだウイルス、汚染した唾液がつり革とか手すりとかにつきますので、そういうところに手を触れた時には、早いタイミングで手を洗うことが大事だなと。
ただ単に触って、ウイルスが付着したからといって感染が起きるわけではありません。それを、口とか鼻とかの粘膜に持っていくことで感染するわけですから、できるだけ早いタイミングで。除菌スプレーのようなものでこまめにやるというのも手ですし、あとは抗菌作用のあるウェットティッシュなども活用してこまめに手をきれいにしていただく。

妊婦や子どもが重症化しやすいというデータがない

Q.妊婦さんが感染した場合はどうなる?(30代女性)

加藤綾子キャスター:
17日に示された目安では、妊婦さんも念のため重症化しやすい高齢者や基礎疾患のある方と同様の対応を求められていますね。

二木芳人氏:
基本的には今の段階で、妊婦さんは特にコロナウイルスに感染すると、重篤になりやすいというデータはありません。しかし、通常のインフルエンザで妊娠後期に感染すると胎児も母体も非常に危険な状態になることがあるので注意しなければ、ということが世界では常識なんですね。それに準じて、おなかが大きくて胸を圧迫するような妊婦さんに関しては少し慎重に対応をしていこうということです。

Q.呼吸器系が弱い子どもは重症化しやすい?(30代女性)

二木芳人氏:
子どもがこのウイルスに感染し、重症化しやすいというデータは、やはりありません。
しかし、健康な子どもはそれでいいのですが、呼吸器系とか心臓とか何か基礎疾患を持っておられるお子さんは、具合が悪ければ早めにかかりつけの先生に相談していただくことがよろしいんじゃないかと。慎重に対応していただければと思います。

(「Live News it!」2月17日放送分より)