台風19号で浸水した店舗が営業を再開

11月30日、営業を再開した宮城・丸森町耕野の農産物直売所、いなか道の駅「やしまや」。

店内には新鮮な野菜や特産のタケノコを使った商品がずらりと並び、開店とともに多くの人が訪れた。

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いなか道の駅「やしまや」 八島哲郎さん:
みなさんのご協力で再オープンできました。ありがとうございました

お客さん:
おめでとうございます

「やしまや」は台風19号の大雨で店舗1階が浸水し、商品だけでなく冷蔵庫なども使えなくなった。道路の寸断や断水で、復旧作業は予定より半月遅れたものの、店の常連客やボランティアの助けを得ながら、再開の日を迎えた。

お客さん:
ガシャガシャになっているのを見ているから、こんなにきれいになって、感無量

オープン当日の朝、収穫されたばかりの白菜や旬の果物を、生産者が次々と店に持ち寄った。

生産者:
うれしい、やっぱり。出荷するところがない。ここでないと

店主の八島哲郎さん(57)も気合十分で、開店直前まで準備に追われた。

いなか道の駅「やしまや」 八島哲郎さん:
あまりエプロンに慣れてないけどね。やっとオープンできる。自由帳は、お客さんに書いてもらおうと急に思いつきました。当日の朝に準備するなって話だよね

「わたしだけの店ではない」店主がやりたかったこと

常連客やボランティアと一緒に、再開の準備を進めてきた八島さん。
八島さんが再開当日にやりたかったこと、それは...

いなか道の駅「やしまや」 八島哲郎さん:
玄関のドアが汚れている。お客さまに掃除を手伝っていただいて、掃除が終わって開店ということに致したいと思います

自動ドアに、あえて残していた台風の爪痕。
新たなスタートを前に、お客さんにふき取ってもらった。

いなか道の駅「やしまや」 八島哲郎さん:
最後に、お客さんに拭いてもらうことが大事。わたしだけの店ではないので

そして、とうとう営業が再開し、再開を祝う餅まきも行った。
この日のために準備した、町の特産品を詰め込んだ特製の福袋は、飛ぶように売れていった。

地域の“憩いの場”に笑顔が戻った

台風被害から1カ月半。
やしまやに、八島さんとお客さんの笑顔が戻ってきた。

仙台から来たお客さん:
今までも十分な拠り所、ほっとステーションだったので、最高、よかった

仙台から来たお客さん:
もう待ってたんです~。ここに来てイスに座ると、気持ちがほっとして、和らいでくる

いなか道の駅「やしまや」 八島哲郎さん:
きのうまで相当バタバタして忙しかったけど、無事に開けることができて、お客さんにも来ていただいて、ほっとしています。単純に品物を売るだけではなくて、空間を含めて、ずっとこの状態を長く続けていきたい

(仙台放送)

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