小中学校にPCなどの端末を1人1台配備
12月5日、政府が26兆円の新たな経済対策を閣議決定した。
その目玉の一つが、次世代に向けた人材育成を図るための「小中学校にパソコンなどの端末を1人1台配備」。
政府の発表について、街の人からは様々な意見が。
40代女性:
早めに慣れてもらえるのはありがたいです。
70代女性:
私たちの時代は書いて覚えたから、キーボードでポンポンポンでやっちゃうと頭に入らないですよね。
「ニュースのミカタ」では、政府が打ち出した26兆円規模の新・経済対策で、何がどう変わるのか調べる。
新経済対策26兆円の中身とは
12月5日に閣議決定されたのは主に3つの対策だ。
1つ目は、2019年相次いだ台風や大雨で被害が大きかった河川の堤防を強化するインフラ予算など「災害からの復旧や安全を確保するための対策」で約7兆円。
2つ目は、不透明な世界経済への対応や中小企業へのサポートなど「経済の下振れリスクに対する支援策」で約7兆3000億円。
3つ目は、「東京オリンピック・パラリンピック後の経済活力の維持など未来への投資を目的とした対策」で約11兆7000億円に上る。
その中のひとつに、小中学校に1人1台パソコンなどの端末を配備することが含まれている。
PCを使って勉強する学習塾
東京・世田谷区にある学習塾「個別学習のセルモ」では、漢字の読み方を答える国語の勉強など、5教科でパソコンを活用している。
PCを使用して勉強している児童に話を聞くと…
小学5年生女子:
普通はいちいちノートとかを先生に出して答え合わせするけど、パソコンは自動にやってくれるからいい。
ひらがなの勉強をしていた6歳女児:
(こうやって書くのとパソコンでやるのどっちが好き? )やっぱりパソコンがいいです。
女児の保護者に話を聞くと・・・
保護者:
スタートが嫌がらずに入ってくれたのが一番ポイントだったのかなと思います。
こうした光景が公立の学校でも当たり前になるという事か。
公立の学校でも既にPCを使った授業
現在、公立の学校にあるコンピューター1台あたりの児童数は全国平均で5.4人で最も普及しているのが佐賀の1.8人で国の方針に近い形だ。
佐賀県武雄市にある小学校で、4年生の算数の授業を見てみると、クラス全員がタブレットPCを持っており、児童から「パワポにしているの?」などの質問が出る。
パソコンソフトのパワーポイントを知っているようだ。
児童たちは慣れた手つきでタッチパネルを操り問題の答えを記入し、当たり前のように指で画面を大きくしたりしている。
この小学校ではタブレットPCを取り入れた授業を導入してから年々学力が向上し、授業時間の効率化を図る事が可能になったという。
パソコン1人1台・・・街の声は?
小中学校にパソコンを1人1台配備する事について、街の子供に話を聞いた。
ーー今後、一人一台はうれしい?
小学4年生女子:
うれしいです。グループに1台とかだと自分じゃなくて、周りの人がたくさんやったりしてできないことが時々あるから。
喜ぶ子供がいる一方で、大人からは懸念の声も上がった。
80代男性:
教員が追いついていけるかどうか。
40代女性:
継続していくと費用とか大丈夫かなというのはありますよね。
「1人1台」今後の課題は?
ITジャーナリスの三上洋さんによると、小中学校にパソコンを1人1台用意すると、ソフトウェアの更新やセキュリティー対策で手間がかかり教員の負荷が大きくなるという。
また、専門のスタッフが不可欠になる事や、パソコンはおよそ5年に1度に買い替えが必要なので、継続的な予算編成と運営が必要だということだ。
(「めざましテレビ」12月6日放送分より)