奈良公園で、生後1カ月に満たないとみられる子ジカの死骸が、8月から10月にかけて4件相次いで見つかりました。
いずれも体の一部が欠損しており、県が依頼した専門機関は「野生動物が捕食した可能性は低い」と指摘しています。
奈良県は10月23日午前にこの不可解な事案を発表し、情報提供を呼びかけています。
■ 観光客が行き交う参道で発見 欠損した子ジカの死骸
奈良県などによると、ことし8月から今月にかけて、観光客が多く集まる奈良公園の中にある興福寺や東大寺で、合わせて4匹の子ジカが死んでいるのが見つかりました。
子ジカはいずれも生後1カ月に満たないとみられ、体の一部が欠損していたということです。
■ 2カ月足らずで4件
発見された場所と日付は次のとおりです。
・8月21日 興福寺・北参道付近
・8月27日 東大寺・大仏殿東側付近
・9月17日 東大寺・大仏殿西側付近
・10月1日 興福寺・境内西部付近
■ 「さすがに気持ち悪い」「不自然さを感じました」 関係者に戸惑いと懸念
「奈良の鹿愛護会」の中西康博副会長は、連続した発見に強い違和感を示しました。
【奈良の鹿愛護会 中西康博副会長】「わずか2カ月の間に連続して4件も見つかったのは、さすがに気持ち悪い。人為的な可能性があるとなった以上は、その可能性も頭に入れて注視していきたい」
東大寺の上司永照執事長も、心境を語っています。
【東大寺執事長 上司永照さん】「この原因がどうであっても、不自然さを感じました。特に心を痛めてます」
■ “自然死”も多い中での異例”の状況
奈良公園のシカの生息頭数は2021年から増え続け、ことしは1687頭と過去最多になりました。去年と比べると222頭の増加です。
頭数自体が増える中で、子ジカを含めエサ不足などによる自然死もあります。
また、アライグマ、キツネ、カラス、イノシシ、アナグマ、そして野犬による捕食によって死んだ可能性も考えられるということです。
ただ、今回は8月から相次いでいること、さらに4匹の死骸がいずれも体の一部を欠損していていることに加え、専門機関は「捕食の可能性は低いと」していることから、“人間による犯行”の可能性も考えられるという段階です。
■ 県は夜間の一人歩きへの注意と情報提供を呼びかけ
奈良県は今回の発表にあわせ、「夜間に1人で奈良公園周辺を歩くのは十分注意を」と呼びかけています。県や寺などではパトロールを強化し、情報提供も求めていくということです。
【情報提供窓口】
奈良県観光局 奈良公園室 0570-06-6665(ナビダイヤル)
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2026年10月23日放送)
