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【独占取材】「北海道アニマルワールド」語る現在地 残る220匹は移籍20人が飼育「動物に罪はない。守りたい」目標は『地域との共生』無許可建築物撤去期限まで約1か月”ノースサファリ”の今〈北海道札幌市〉

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北海道ニュースUHBのカメラが初めて入った。

無許可建築物の撤去期限まで、残り1か月を切った札幌市南区の動物園、旧ノースサファリサッポロ。

そこには残された動物たちとスタッフとの仲むつまじい姿があった。

旧ノースサファリサッポロの現在

札幌市南区豊滝を貫く国道230号線。定山渓温泉まで続くこの道を左に曲がり、1.3キロほど進んだ先にあるのが2025年9月末に閉園した旧”ノースサファリ”である。

昨年閉園した旧”ノースサファリ”の園内へ
昨年閉園した旧”ノースサファリ”の園内へ
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2025年2月、違法開発問題が明るみに出てから初めて、北海道ニュースUHBのカメラが旧ノースサファリの園内に入った。

残る220匹と撤去期限

動物たちは落ち着いた様子で過ごしていた。

9月末時点で旧園内にいるのは計220匹
9月末時点で旧園内にいるのは計220匹

9月末時点で旧園内にいるのは、ほ乳類、は虫類、鳥類合わせて220匹。

この動物たちの居場所が突然、宙に浮いてから、1年と8か月がたった。

撤去をめぐる市と運営会社の対立

「20年以上にわたって市の指導に従うことなく無許可建築を継続して来た。また違反の規模の大きさを踏まえ、同社の自発的な是正を期待することは困難であろうと判断して、除却命令を発出することといたしました」(秋元 克広 札幌市長)

秋元克広 札幌市長
秋元克広 札幌市長

原則、開発が禁止される「市街化調整区域」に獣舎や宿泊施設などを無許可で建て続けていたノースサファリの運営会社「サクセス観光」。

札幌市は2026年3月23日、行政処分「除却命令」を出した。

7か月後までに園内に残る無許可建築物37棟を完全撤去するよう命じたのだ。

『市街化調整区域』に獣舎などを無許可で建築していた「サクセス観光」
『市街化調整区域』に獣舎などを無許可で建築していた「サクセス観光」

「今後、建築物が増加する恐れはない」(サクセス観光側の主張 代理人弁護士による)

6月22日、サクセス観光は「最大183棟あった建築物を約1年で7割以上撤去しているため、命令は不当」と市の命令に不服を申し立てた。

「仮に、動物の移送体制が十分に整わない段階で除却が先行した場合、収容環境の不安定化は避けられず、動物の生命・健康が害されるおそれがある」(サクセス観光側の主張 代理人弁護士による)

動物を別の場所に安全に移すために撤去期限の1年1か月延長を求めた。

「動物福祉の点からも撤去速度には限界がある」(サクセス観光側)、「動物の移送に適するよう夏と冬を避けて撤去期限を設定した」(札幌市)

9月18日に行われた、札幌市開発審査会の口頭審理
9月18日に行われた、札幌市開発審査会の口頭審理

9月18日、弁護士や大学教授など7人による第三者機関「札幌市開発審査会」の口頭審理で双方の主張は真っ向から対立した。

「動物の移転困難などの事情は、長年にわたり違法状態を認識しながら事業を拡大してきた審査請求人(サクセス観光)自身の行為によって招かれたものにほかならない」(札幌市開発審査会の裁決)

結果は「棄却」。市の命令の正当性が認められた形だ。

サクセス観光側は「容認できない」と提訴を検討中。

サクセス観光と札幌市の対立の裏で、徐々に進んでいたのが動物たちの「行き先探し」だった。

新会社が動物とスタッフを引き継ぐ

「(新動物園を)やるとしたら、別の会社でやりますから。動物と従業員のことをちゃんと(引き継ぎの)取り決めをして、それが前に進むようにしていくことしかできない」(赤沢芳樹 ビーチキャピタル 社長、2026年4月)

「ビーチキャピタル」の赤沢芳樹さんと浜野薫子さん
「ビーチキャピタル」の赤沢芳樹さんと浜野薫子さん

東京の会社「ビーチキャピタル」の赤沢芳樹さんと浜野薫子さん。

2人は2026年1月、新たな動物園の運営会社を立ち上げた。

その名も「北海道アニマルワールド」。

「北海道アニマルワールド」のホームページ
「北海道アニマルワールド」のホームページ

サクセス観光の従業員約20人を引き受け、旧ノースサファリの動物たちを飼育している。

経費は毎月1000万円近くかかるが、今後、動物たちを引き取る方針だ。

移送準備と地域との共生

佐藤郁弥さんは、2026年6月にアニマルワールドへ移籍し、現在は旧園内の運営統括責任者の役割を担っている。

「日々、各動物の担当スタッフが愛情を持って状態を確認して飼育に当たっていますので(動物たちは)落ち着いて過ごすことができています」

北海道アニマルワールドに移籍した佐藤郁弥さん
北海道アニマルワールドに移籍した佐藤郁弥さん

「現状取り組んでいる部分でいうと、移動用のクレート(ケージ)です。例えば、ニホンザルやラーテルなどに関してはクレートを部屋の中に置いてそのものに慣れてもらうスムーズに移動ができるような準備は現状しているところです」(北海道アニマルワールド 佐藤 郁弥さん)

アニマルワールドが目指しているのは、動物たちの移転先を見つけることだけではなかった。

佐藤さんは、旧園内の運営統括責任者の役割を担っている
佐藤さんは、旧園内の運営統括責任者の役割を担っている

「畑の害獣対策です。農家さんなど困っている方々のお役に立てるように動物たちから出る糞尿を活用して(害獣の)忌避剤を作りたいと考えています」(北海道アニマルワールド 佐藤さん)

新たな目標に向け、模索は続く
新たな目標に向け、模索は続く

動物たちを守り、地域と共生する―。新たな目標に向け、模索し続けている。

「今まで見てきた動物たちに愛情もありますので、早く広いところに連れて行ってあげたいなという思いだ」
「本当に動物たちに罪はないのでその動物たちを守りたいという一心でここまで頑張っています」(北海道アニマルワールド 佐藤さん)

◆動物たちの行き先探しは…

北海道アニマルワールドは、「現在、札幌市外で4か所ほど、移転先候補地がある。複数の地権者などから提案がある」と話している。

移転先と移転時期について、北海道アニマルワールドは…
移転先と移転時期について、北海道アニマルワールドは…

移転時期は未定だが、「1日でも早く、決められるように進めたい」としている。

北海道文化放送
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