ノーベル化学賞の発表から2日、東京理科大学の栄誉教授になった硤合憲三さん(76)がFNNのインタビューに答え「思い通りにならないことは失敗ではない」「無駄な実験はない」と研究への熱い思いと若い世代へのメッセージを語りました。

8日午後、東京理科大学栄誉教授の硤合憲三さん(76)が都内でFNNのインタビューに応じました。
自宅近くのスーパーで買い物をしていた最中にスウェーデン王立科学アカデミーから電話を受けたという硤合さん。
翌朝にも「まだ実感がわかない」と話していましたが、2日たってじわじわとその喜びがこみ上げてきたといいます。

一方で、研究を続けてきた理由については賞の獲得ではなかったと話します。
東京理科大学栄誉教授 硤合憲三さん(76):
もちろん受賞対象になったら、それはうれしいに決まっていますが、それを第一目標に研究していたわけではないです。自分たちが、これはサイエンスというか、学問として、化学の学問として、自然現象の解明の一つだと思うので。そういう意味で面白いというか、知りたいということで、ずっと研究を続けてきたわけですね。

長年にわたる研究生活。
その中で、思い通りの結果が得られなかったことも少なくありません。
しかし、硤合さんは「研究で失敗したことはない」と語ります。

東京理科大学栄誉教授 硤合憲三さん(76):
それはね、私もぜひ申し上げたい。失敗したことはないです。研究では、何の結果も出ないとか、「駄目」という結果は出ない。何か設定を間違えて、どうしようもない、思ったとおりにならないのが失敗ではない。最初狙っていたとおりにならなくても、私どもの場合は有機化学の実験ですが、こういう条件で、こういう結果になりましたといったら、それはもう自然現象の一つですから、決して失敗ではない。そういうことを積み重ねていって、だんだん狙ったところに近づいていくのが研究であって、いきなり、いい結果にはならないことはもちろんあるけど、それで失敗ではないですね。
研究とは実験一つ一つの積み重ねだと言います。
そして、次代を担う若手研究者や学生への思いを聞いてみると―

東京理科大学栄誉教授 硤合憲三さん(76):
無駄な実験や、何の価値もない研究というのはなくて、価値のある、すごく華々しくなくてもですね、そういうことに携わっていくというのは、青春のある期間を過ごすこととしては非常にいいことです。研究それぞれのテーマによりますが、そこしかまだやっていない実験条件がありますからね。
結果を恐れず、まずは挑戦してみること、そしてどんどん実験をやるしかない、とエールを送りました。
授賞式はスウェーデンのストックホルムで12月10日に開催される予定です。

